04年10月11日(月)
部屋に平積みにして読んでない本沢山あって、その中の一冊、ブコウスキーの勝手に生きろを読んだのです。もう、毎度のブコウスキー節、全快フルスロットルで、酒飲んで、ウンコ漏らして、挿入して、仕事さぼって辞めさせられ、ギャンブルやって負けたり勝ったりなんですが、ブコウスキーの凄いのは、その中に勝手に哲学を感じさせ、それをいとも簡単な文章で記してしまう所。とにかく文章の終わり方が全部格好良すぎます。例えば「少し喧嘩して、セックスして寝た」「どうやら俺はおかまになってきたぞと思った」「おれはそいつのタバコに火をつけてやり、それから自分にもつけた。そいつは東に行き、おれは西に向かった」
等々、完璧。また日本人の女性をほめてる箇所がありまして、ブコウスキーはいつの日か、「すべての困難と苦痛が終わったあと、ある日、日本人の女の子が現れて、一緒に幸せに暮らす」といった妄想を描いており、これ、いつの日か俺の前に、モニカ・ベルッチが現れて「カモンよ〜」と言ってくれるってのと変わらないじゃんよ。でね、日本の女の子達の為に、その文章をプレゼントします。
「日本人の女性の骨格は美しい。頭蓋骨の形も年齢とともに肌がはってくるのも魅力だった。太鼓の皮がピンと張った感じ。アメリカ人女性の顔は年々ゆるんでいって、遂にはバラバラになる。ケツすらもバラバラになり、見苦しくなる。二つの文化の力も異なっている。日本人女性は直感的に、昨日と今日と明日を理解する。それは叡智と言っていい。それに持続力がある。アメリカ人女性は今日しか分からないから、その一日がうまくいかなくなると、それだけでボロボロになってしまう」
だと、まあどこまでどうだか分からないし、昨今は日本人の西洋化(体型とかも)とか言われてまして、ブコウスキーがこれ書いたの1975年で、作品の舞台は戦争中でして、生きたブコウスキーが今の日本にやって来たら、どうなんだろう? でもブコウスキーだから、結局そんなことどうでも良くなって、ヤラせてくれねえかなって考えるんでしょうね。
 で本の中で、ブコウスキー、とうとう、そんな日本人の女の子を働く工場で見つけ。「よう、触りあおうぜ。おれ、あんたにキスしたいんだ」とか言って誘うのですが一回目ははぐらかされてしまうが、ある日、段ボールの上でキスをして服をまくり上げるまで行ったのだが、店員に見つかって、首になり、日本人の女の子も首になってしまったという悲しい結果になってしまったのでした。
 しかしお話は大変おもしろいので、興味のある方読まれると良いと思います。でも「私ブコウスキー大好き!」って軽々言ってのける女の子、どうもなんか信じられない気がする、「俺、宇野千代大好きだ!」と軽々言ってのける男みたいな気がするんで。読んでおもしろくてもあんまり公言しない方が良いと思います。

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雑記書手紹介

戌井昭人
東京生まれ(調布育ち)
鉄割の台本を書くの担当。あと変な動きとか考えるのも担当。
最近声がガラガラになってきている。だいたい変なおっさんの役担当。
趣味は歩くこと

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