04年03月06日(土)
つげ義春の奥さんが、かつて状況劇場の女優で、腰巻きお仙という芝居で主役をやっておって、劇団をやめてつげ義春の奥さんになった、藤原マキというその奥さんの日記画集があるという話を聞き、大変読みたいと思ってた所、借りる事ができて読みました。
本を読んだら久しぶりに泣きそうになってしまいました(井上靖・しろばんば以来)。この日記、どうって事ない、ちょっと貧乏な家族の日常なんですが、藤原マキの絵と簡素な文章で僕は完全にやられてしまいました。それでこの夫婦の子供が調度僕と同い歳くらいで住んでる場所も調布で同じ、しかも子供の事を中心に書いてる日記なので、僕が遊んだ場所や時代と交差して、大変身近に感じられ、己のガキの頃も思い出しました。
調布というのは、東京都であっても、大変田舎で、僕はつつじヶ丘という所に住んでたのですが、近所に牧場がありまして、そこに忍び込んで牛を触りにいったりしてましたし、多摩川に自転車で行って、地域の違うガキがアイスクリームを買おうとしてるお尻を蹴って逃げたり、逆に駄菓子屋で絡まれたりと、ガキの頃って結構ワイルドに過ごしてたもんだなと、縄張りとかありましたものね、それで、その縄張りに、友達の狂犬病の犬を放して他の地域のガキを追っ払ったりとかしてました。
そのような事を思い出しつつ、つげ夫妻の子供が耳鼻科に行って、鼻の穴二つに管を自分で突っ込んで、鼻汁を吸ってもらう機械をやってる絵があったけれど、自分も鼻汁吸引機をやりに耳鼻科に行ってた事を思い出したりと、懐かしい思いにさせられました。子供の頃、あの鼻汁吸引機大ッ嫌いだったけど、今回この絵日記を読んで、ああ、俺はあれをやった事あるから、この日記の絵大変良いなと思えたり。
結局人間なんて死ぬまでにちょっとの思い出しか作れないんですよね、人生って思ってるより大事にしないと、そう思いました、鼻汁吸引機にしても然り。
この奥さんは若い頃ガンになって、その後またガンになって40台で死んでしまうのですが、最後のつげ義春の後書きが、泣かせようと意図無く、本当に泣かしてくれました。
本を読んだら久しぶりに泣きそうになってしまいました(井上靖・しろばんば以来)。この日記、どうって事ない、ちょっと貧乏な家族の日常なんですが、藤原マキの絵と簡素な文章で僕は完全にやられてしまいました。それでこの夫婦の子供が調度僕と同い歳くらいで住んでる場所も調布で同じ、しかも子供の事を中心に書いてる日記なので、僕が遊んだ場所や時代と交差して、大変身近に感じられ、己のガキの頃も思い出しました。
調布というのは、東京都であっても、大変田舎で、僕はつつじヶ丘という所に住んでたのですが、近所に牧場がありまして、そこに忍び込んで牛を触りにいったりしてましたし、多摩川に自転車で行って、地域の違うガキがアイスクリームを買おうとしてるお尻を蹴って逃げたり、逆に駄菓子屋で絡まれたりと、ガキの頃って結構ワイルドに過ごしてたもんだなと、縄張りとかありましたものね、それで、その縄張りに、友達の狂犬病の犬を放して他の地域のガキを追っ払ったりとかしてました。
そのような事を思い出しつつ、つげ夫妻の子供が耳鼻科に行って、鼻の穴二つに管を自分で突っ込んで、鼻汁を吸ってもらう機械をやってる絵があったけれど、自分も鼻汁吸引機をやりに耳鼻科に行ってた事を思い出したりと、懐かしい思いにさせられました。子供の頃、あの鼻汁吸引機大ッ嫌いだったけど、今回この絵日記を読んで、ああ、俺はあれをやった事あるから、この日記の絵大変良いなと思えたり。
結局人間なんて死ぬまでにちょっとの思い出しか作れないんですよね、人生って思ってるより大事にしないと、そう思いました、鼻汁吸引機にしても然り。
この奥さんは若い頃ガンになって、その後またガンになって40台で死んでしまうのですが、最後のつげ義春の後書きが、泣かせようと意図無く、本当に泣かしてくれました。