10年03月06日(土)
 午後に思い立って、予約センターに問い合わせた。すでにコムピュータで空席照会しており、その際には「残席なし」と照会されたが、直接電話したところ、一席残っていた。これだからインタネットなんて信用できないと思う間も惜しげに、こりゃ即予約。そういうわけで、伊勢に行くことにした。0泊2日(うち車中2泊、ん?矛盾)。

 整骨院にざっと行って、じっと受けて、ずっとこのまま寝ちまいたいと夢うつつで、ゼットのグローブで無期延期になった野球を思い出し、ぞっとした。

 ほぐれた身体でそそくさと、ザックにティッシュとタオルとガジェットを詰め、池袋(通称BUKURO=ブクロ)へ。駅のホームで、ガスストーブを消したか気になったものの、忘れてしまえと、届かない引き出しにしまわなくっちゃ。

 ブクロ(実は池袋)は、人いきれ。ボーダー(シャツでなく、スノーボードをする人)らしき人々もちらほらと。そんな彼らを横目に、夜行バスのバス停で、ふと、高校生時代の、地獄のスキー合宿の記憶が蘇ってきた(嘘。やらしい気持ちで同級どもとスキー行ったり、初対面の他校女学生どもとスキー行ったりした。後者の場合、スキーもろくにせず、同行学生のバッグを漁る((×金○エロ))同級に付き添い、女子の現実を見せつけられ萎えて、散歩ついでに寄った、決して汚いとは言い易い居酒屋で男主人と懇意になり、カウンター内に入って、業務ヘルパーをしたりした。つうか、そもそもこれ全てフィクションなので時効とか罪とかありません)。

 バスはびっくり三列シート。しかも隣席と距離がおかれたセパレート。便所は地下、いや一階、つまり座席が二階。運転手さんは二人いて、とりあえず待ちの一人は、大型荷物を搬入する一階の扉の奥に笑顔で消えていった。車の改造やサーフボードに二十代を費やしている間(ともに嘘)に、大型高速深夜二階建てバスがこんなことになっているとは。こんなバスを、コヴァーラムビーチからコーチンへ向かう、使い古されボロボロになったとは決して言い易い都市バスの中で、人の上に人を積むインド人は、やっぱりびっくりしてくれるだろうか。土地は数倍も広いのに、何故にそんなに詰め込むのですか。シバは「人の上に人を積むべし。人の下に人を積むべし」と説いたのでしょうか。同様に、詰め込み上等の列車群も相変わらずなのだろうか。ガンジスのほとりで、晩秋に恋をしたものの、宗教上の理由で結ばれなかった、あのインド娘も元気でやっているのだろうか(嘘)。

 オリビアではなく、「九州吹き戻し」(伊勢に行くのに)を聴きながら寝ていくつもりでいたら、きたり喜之助が九州に着いたら寝て、吹き戻ったら起きるを三度繰り返し、あと一歩の勇気がないせいでリクライニングも微妙な状況な上、なんとか睡眠不足のスリーピーおじさんを打破せねばと考え始めると、一つの考えがどんどん違う話へ転換してしまう眠れんチャン確変状態(偉い人は「負の連鎖」と片付ける)に突入。

 そんなことを繰り返しながら(僕らは大人になるのかも)、気づいたら東京に吹き戻っていた、なんてサゲもなく、伊勢に着いた。


※この話はフィクションであり、登場人物・団体名などは全て架空のものでして、まして話の続きもありません。




<おしらせ>
鉄割どもがtwitter始めたようです。
@tetsuwari_a
興味のある方は、どうぞ覗いてやってください。

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雑記書手紹介

内倉憲二
東京生まれ(三多摩育ち)
鉄割の役者担当。もろもろな条件をこなしてくれる。
低音ボイスで、演目のストーリーテーラ的な役割をこなす。
血にまみれたり、目が見えなくなったり、
時代、役柄、関係なく縦横無尽、そして声がいい。

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