道中、ふつうに東京にもある讃岐うどんのチェーン店で小腹を満たしてから、会場の水戸芸術館に到着。なんの変哲もない商業地区の町並みから、なにかの間違いのようにニョッキリそびえるねじれたタワーに軽く不安を覚えつつ会場入り。スタッフの方から、ギャラリーの中に設けられた"ゆうかりカフェ"に案内される。ふだんはワークショップとして多目的に使用されている部屋を、今回の展示企画"Living together is easy"に合わせて無料で紅茶や珈琲が楽しめるスペースとして解放したもの。Lakin'は今回、数日前から水戸に乗り込み、カフェの壁全体にお絵描きをしていたのでした。
んで、行って参りました水戸。いやー遠かった。池袋から鈍行列車に揺られる事、片道約2時間半。常磐線の車両は都内で主流の窓に沿って横一列に座席が並ぶタイプではなく、対面4人がけの席。がらがらの車内は乗客も少なく、4人用の席を一人で占領して茶でも飲みつつ握り飯を食らえば、ちょっとした旅情に浸って良い塩梅。おだやかに晴れた天候も申し分なし。
さて水戸に到着。いかにもがんばって再開発しましたって感じの駅前を歩きつつ、目に入った古本屋に寄り道。これといった特徴のないお店だけど、店内が清潔でハードカバーの本が安い。前から読んでみようと思ってたドイツ作家マリー・ルイーゼ・カシュニッツの本が500円で売ってたので、岩波文庫のメリメ短編集と併せて購入。長旅に備えて家からハードカバーの単行本を2冊持って来てたので、これでオレのカバンの中には本が4冊。あまり頭の良い行動とは言えない。
道中、ふつうに東京にもある讃岐うどんのチェーン店で小腹を満たしてから、会場の水戸芸術館に到着。なんの変哲もない商業地区の町並みから、なにかの間違いのようにニョッキリそびえるねじれたタワーに軽く不安を覚えつつ会場入り。スタッフの方から、ギャラリーの中に設けられた"ゆうかりカフェ"に案内される。ふだんはワークショップとして多目的に使用されている部屋を、今回の展示企画"Living together is easy"に合わせて無料で紅茶や珈琲が楽しめるスペースとして解放したもの。Lakin'は今回、数日前から水戸に乗り込み、カフェの壁全体にお絵描きをしていたのでした。
その後、同じくお手伝いとしてやって来た、やんこちゃんとマルシマ君を始めとするkiiiiiiiスタッフも勢揃い。kiiiiiiiのスタッフと行っても、パーティ(「芸夜〜ゲイナイト〜」)のお手伝いをやらせてもらう代わりにライブに寄せて頂く立場ゆえ、パーティの準備を始めるまでは自由時間。適当に展示を見たり、カフェに置いてあった内田百鬼園の童話集『王様の背中』を読んだりして過ごす。この『王様の背中』って絵本がほんとちょっとすごい内容だったんだけど、まあそれは後日。
さて、そんなこんなでゲイナイト(芸夜)の開始時間。このパーティにはドレスコードがあって、出席者は全員、動物に関するものを身につけていなければいけなかったのです。で、オレが選んだのはkiiiiiiiのTシャツ(ピンク)。多田ちゃん描くところのウサギとカマキリ(?)があしらわれてるのでちょうど良いかと。ついでにウサギの手乗りぬいぐるみさんも、おばけのハオハオ風に胸ポケットに入れておいた。大好きなのはビスケット。
芸夜の幕開けは、絵巻物風の日本画『當世おばか合戰』と『何かを造ル圖』を出品した山口晃さんのスピーチから。この人、撮影スタッフ兼パフォーマーとして参加してた美々さんの大学の先輩らしいんだけど、おそろしく話の面白い方でした。作品自体も、遠目だと由緒正しい日本画に見えるけど、近づいてよーく見ると現代的な風俗が混じってたり、一部分だけマンガっぽい絵柄でフキダシつきのセリフが書き込まれてたりと、遊び心に満ちててとても面白かったし。作品解説的な事にはほとんど触れず、オチのない漫談のようなトークをしばらくしゃべくったところで、会場の用意が完了してスピーチ終了。
無事に着ぐるみさんを送り届けて役目は終了。あとはお客さんに混じってkiiiiiii観賞と決め込む。ちなみに美々さんはムービー・カメラを回しながら、ウェディング・ドレスにヘルメットという出で立ちで、カメラマン美彩緒氏は白のタキシードに牛縞のツノを頭に生やかしてカメラ撮影をしていた。手元にカメラがあったらミーシャの写真撮って鉄割メンバーに配ってあげたのに。
さてさて、チアーズ!のサントラに乗って登場したkiiiiiiiの2人は、いつものように軽快に飾りつけ。飾りつけをしてる間から、SEに手拍子が沸き起こってて、なんだか水戸人ったら積極的。せまいスペースでの演奏という事で、Lakin'はキッズ・ドラムを使用。何だか幼稚園の鼓笛隊を思い出してしまった。けどチープな楽器ゆえに、いつも以上に生っぽい音が炸裂してて、観賞直後は「パンクだった」なんて言っちゃったけど、今思えば「ガレージだった」と言うべきだった。訂正します。ガレージでした。
それから心配された病み上がり、と言うよりも病続行中だったUTは、ほんとちょっとこの人はすごいね。ここ一番での集中力は並外れてると思う。ちょっと前まで薬の副作用でグッタリしてた人とは思えないハジケたステージングで、とにかく感動しました。
おそらく今回の客席でkiiiiiiiを見た事があるのは、オレを含めたヒマかつ愛情溢れるkiiiiiiiスタッフの面々くらいだけだったと思う。いきなり今まで全く見た事のない、想像さえした事のない何だかステキなモノを見せつけられた水戸のウィークエンダー(週末の旅人達)は、自分たちも一生懸命ライブを盛り上げて楽しもうとしてて、なんだかかわいらしかった。変態的な曲展開のkiiiiiiiだけに、手拍子がバラバラになってしまうあたりも微笑ましい。桃色☆女心のリズム感のないオタクどもの不揃いな手拍子とは大違い。
あんなことこんなことあったでしょうな一日もそろそろおしまい。宮永仕込みの手際で会場のバラシを済ませ、本当に色々とお世話になった水戸芸術館の学芸員の方々にご挨拶して、多田ちゃんに駅まで車で送ってもらって、再び片道2時間半かけて帰宅。行きの電車の中では、読みかけだった莫言『白檀の刑・下』(これがもう死ぬほどおもしれえんだ)を読了。帰りの常磐線ではチチ松村のエッセイ集『ゴミを宝に!』を丸一冊読み終え、ちょうど家から持って来た本を全て読みきって、山手線内でこの日水戸で購入したカシュニッツの短編集を読み始めたのでした。本買っといて大正解じゃん。
何はともあれ、こういう心地良い疲労と充実感に包まれたのは、ずいぶんと久しぶりな気がする。こんな素敵な時間を与えてくれたkiiiiiiiと水戸芸術館の皆様に心からお礼申し上げます。ありがとう!ありがとうございました。でも第2弾やる時は是が非でも一般公開にして頂きたく。もったいなさ過ぎるもん。
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