03年09月04日(木)

 今日もお魚を焼きました。お魚と、納豆とお豆腐の夕食。

 映画『刑務所の中』を観ました。びっくりするぐらい原作に忠実で、畢竟つまらないはずがなく、とても面白かったです。っていうか、こんな風に刑務所を描いたら、みんな入りたくなってしまうのではないかしらというぐらい平和に穏やかに描かれていて、アダルトビデオを観て性犯罪を犯すやつがいるくらいですから、『刑務所の中』を観て刑務所に入る為に犯罪を犯すやつがいてもおかしくないと思いました。でも、刑務所に入ってしまったら、愛する人と愛し合うことができませんからね。この映画を観て刑務所に入りたくなった人には、そこのところを深く考えて欲しいと思います。

 なんとなく、映画というよりはテレビドラマのような感じで、あっという間の九十分でした。日本の刑務所は、本当にこんなに平和なのかしら。まあ、入った本人がこのように書いているわけですから、そうなのかもしれません。だとしたら、刑務所の外よりもよほどに平和な世界だと思います。主人公が、朝方に窓の外を見てこんなふうに思うシーンがあります。「そうだ、思い出した。子供の頃の夏休みの朝がこういうさわやかさだった」。今どき娑婆で生活していて、子供の頃の夏休みの朝の爽やかさを思い出す瞬間なんて、そうそうありませんよ。

 でも、ふと思い出したのですが、去年、名古屋の刑務所で、刑務官の受刑者に対する暴力が問題になった事件がありました。ちょっと調べたところ、こんな記事が。こわいよう。

 現実の刑務所に入るのは嫌だけれど、外の世界と遮断されて、日々の義務を他者に決められ、それなりにおいしいご飯、陽の当たる風呂、しかも読書までできる、そんな『刑務所の中』で描かれている刑務所は、ぼくにとってまさしく理想の場所でありました。価値というものは相対的なものなので、外の世界にいるとおいしいものもまずくなるし、おもしろいものもつまらなくなるでしょう。


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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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