03年05月09日(金)
 とんでもなく重要な手続きを忘れていたことを思い出して、高田馬場のOさんのところへ行く。嫌な顔ひとつせずに対応してくれたOさんに感謝。ノーマン・メイラーの話をしたところ、『一分間に一万語 リングの死闘と新実存主義』を貸していただく。二分六秒のボクシングの試合の興奮を、「一分間に一万語、二万数千語に活写した異色のルポタージュ」。ぼくの都合で時間を作ってもらった上に、本まで貸していただいて、恐縮千万。

 夜、Yahooで紹介されていたサイト『ようこそ幕末の世界へ』をみていたら、幕末への想いがふつふつと蘇ってきた。ちょうど二十歳ぐらいの頃、幕末から明治維新という日本史的にも希有な転換期に強く興味が湧いて、少し調べたことがある。幕末に生きた人々がどれだけ価値観をぶちこわされたか、そのことを考えるだけで、心臓がどきどきする。

 幕末という時代は、太平の世であれば学者や詩人で一生を過ごしたはずの多くの人々を、戦乱に巻き込んだ。思想など持つはずのない多くの人々が、思想のために死んだ。そして、本来歴史に残るはずではなかった多くの人々を、歴史に残した。混乱の時代が、人を歴史の表舞台に登場させる。歴史にとって、平和な時代は価値を持たない。どうしてなのだろう。どうして人類は、混乱だけを歴史として描いてきたのだろう。

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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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