03年08月09日(土)
それはブラ−ムスの交響曲第3番のことである。楽団は違うが、6、7種類のCDがある。世評が良いのは、昭和25年のライブ録音である。雑音がひどいが、音楽自体はくずれていない。この曲をつい前日、半年ぶりくらいに聞いたら、第4楽章で鳥肌が立ってしまった。
昔、本で読んだんですが、「今の指揮者は自分の演奏も他人の演奏もCDで聴けるので、その地方や派閥の個性的な演奏がなくなってしまった」と書いてあった。昔は自分の演奏を客観的に聴いたことがなかったため、甘いメロディをものすごく粘って演奏していた。たとえば、ワルタ−というロマンティックな指揮者がジ−クフリ−ト牧歌という曲を7回録音しているのですが、1回目の録音を聴いてショックを受けたのか、2回目の録音はものすごく時間が短くなっていたそうです。
19世紀に生きた、クララ・シュ−マン(シュ−マンの奥さん)のピアノの演奏は提示部と中間部との差が倍以上もあったと伝記に書いてありました。だから僕は昔の指揮者の方が好きなのです。昭和40年に77歳で亡くなったクナッパ−ツブッシュのような人です。この交響曲は天地創造のように始まる第1楽章、沈鬱な第2楽章、ロマン的な第3楽章、はちゃめちゃな第4楽章(ふざけた意味ではなくて)どれも魅力的です。
第3楽章は映画「短くも美しく燃え」でも使われているので皆さんもきいたことがあるかもしれません。
03年08月16日(土)
クラシックは同じ曲を違う指揮者や楽団で演奏する音楽である。そしてそれぞれ全然違う音楽ができる。それだけ懐が深い音楽といえましょう。だがその分CDも大量に出回っていてどれが良いものなのか分からない。なぜ分からないのかというと僕自身一回聴いただけだと分からないからである。精神的問題や体調とか、あと一回一回曲が違う風に聴こえているからである。一回ですごいと解る場合もありますが大抵三回は聴かないと分かりません。
昔、町田図書館が無料でCDをかしてくれてそれで数はけっこう聴いていますが、それと自腹で買ったCDで良い指揮者を発見したり信頼できる評論家を頼ったり、とにかく今まで発売されたのも全部聴くしかないとほんとのところは分からないとおもいます。

だからこれからの日記は僕の主観なのでそのへんはすいません
03年08月23日(土)
また感動してしまった。
ブルックナ−交響曲第3番「ワ−グナ−」である。
なぜワ−グナ−かというと、ワ−グナ−に献呈したからである。そういえば、ブルックナ−は第9番を神に捧げている。敬虔なカトリック教徒だったからである。それなのに若い頃の暴飲暴食がひどくて晩年は72歳で永眠するまで体はボロボロであったそうです。
第3番の魅力はズバリ第1楽章の第2主題である。まだ戦前のウィ−ンフィル節が残っている頃だというのもあるが(1954年)懐かしいというか神々しいというか最高である。

この曲は母が亡くなった時に自分の部屋にこもって聞いていた思い出がある。
クナッパ−ツブッシュは19歳の娘を脳腫瘍でなくしているので共感するところがあったのかもしれません。

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雑記書手紹介

中島教知
神奈川県生まれ(育ちなし)
鉄割の弟。説明できる範囲とできない範囲の境目にいる。
青春時代というものがスッポリ抜けているので、現在無理矢理青春を謳歌させられている。
鉄割では、できそこない担当(悲しいかな最近できてきてる)

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