
お友達と韓国料理屋に行きました。
マッコリというお酒を飲んで泥酔したのですが、まんこがもっこりを略してマッコリなのかしら、オツな名前だな、などと心の中で思っておりましたが、口には出しませんでした。大人ですから。
それにしても、幼少の頃よりちんこがぽんとか、まんこがきゅーとか、うんこがぴーとか、そんなことばかり考えて生きてきたので、大人になったからといっていきなり株価のこととか政治のこととかを考えろと言われても、それは無理というものです。
「ま」とくればまんこ、「ち」とくればちんこ、「う」とくればうんこ、これがぼくの人生哲学です。
そんなわけで、よりよく生きるために日々を精進している次第でございます。
久しぶりに誰にも会わない日曜日でした。
春には春の、夏には夏の、秋には秋の散歩の楽しさがございます。
今の時期は、紅葉の美しさまであと一歩、秋の深さまであと一歩、といった感じの季節の隙でして、歩いているとなにげに妙趣を感じたりします。
秋来ぬと
目にはさやかに
見えねども
風のおとにぞ
おどろかれぬる
などと藤原敏行なぞは詠んでおりますが、季節の変化は目には見えないのに、風の音に秋を感じる、それこそまさに今の時期でございます。散歩をしていると、ふっ、とこれからやってくる秋の深さの香りがすることがあります。せち辛い世の中、せめてに四季の香りだけでも忘れずに楽しみたいものでございます。
けれども、散歩をしていて一番楽しいのは
相変わらずいつも一緒にいる彼らに会うことです。いつも仲が良くて、羨ましい限りです。
これから寒い冬が待っております。冬の散歩もまた楽しみでございます。
多摩公演関係で盛り上がっているところも申し訳ありません、『萌の朱雀』を観ました。
期待をせずに映画を観ると、時としてこのような素晴らしい映画に出会うことがあります。と書こうと思っていたら、この映画、鉄割の映画通の方々には酷評の嵐でした。悲しいです。
物語は、奈良の西吉野村の住むある家族の離散を描いたものです。キャストは父親役以外はすべて実際に西吉野村に住んでいる村人たちで、この映画を撮影するにあたり、監督とスタッフは村の空き家に住み込み、時間をかけて村の人々と交流を重ねたそうです。劇中、セリフはとても少なく、音楽もほとんど入りません。美しい吉野の自然と、村人たちの自然な振る舞いが、観ていてとても心地よくて。酷評していた皆さま方にもう一度観て欲しい。前知識を全部なくして。ぼくの気持ちで観て下さい。
監督は、河瀬直美さんという若い方で、27歳の時に『萌の朱雀』でカンヌ映画祭新人賞を受賞しています。その後も『杣人物語』、『万華鏡』、『火垂』などを発表し続け、現在は『沙羅双樹』を撮影中だそうです。
河瀬直美さんの撮る作品は、一貫して奈良が舞台となっています。奈良好きのぼくにはそれだけでもたまりません。っていうか、それだけでメガネが曇ってしまい、素晴らしい映画だと思ってしまいます。『火垂』はストリッパーと天涯孤独の青年の恋愛物語。『沙羅双樹』は少年犯罪をテーマとしているそうです。『火垂』もビデオになっているらしいので、早速観てみましょう。
“東大寺二月堂の修二会(お水取り)の業が終わると、春が来る。” 厳しい冬に耐えながら、やがて来る春を待ちわびて、この地に暮らす人々はそう言い伝えてきた。
『火垂』より