10年04月10日(土)
稽古場日誌でも制作日誌でもないのであります。
4月23日から始まります、ウイリアム害虫駆除野郎のお稽古はもう随分前に始まっております。ウイリアム害虫駆除野郎のチラシや告知を見るとわかるのですが、この会は鉄割アルバトロスケットの公演ではございません。のだそうです。そのことがどういうことなのかいまだによくわかっておりませんがそういうことなのです。

作・演出は鉄割アルバトロスケットの戌井昭人さんです。

出演は鉄割アルバトロスケットの中島朋人さんと、俳優の宇野祥平さんです。

衣装はスタイリストの伊賀大介さんです。

チラシの絵は福島舞さんが書いて下さいました。

財団法人セゾン文化財団から助成を頂き、協力が鉄割アルバトロスケットです。

ということで、私も少しは協力しているのかもしれませんが、制作日誌というほどの行動をすることもなくお気楽に過ごしておりますし、また稽古場にも行かず家でゲーム(ひつじ村で牧場作りに勤しんでいる)ばかりしていますので稽古場日誌も書けません。書けませんのですが、この日は稽古場帰りの皆様とご飯を食べましたので稽古場帰りのご飯日誌を書こうと思いましてこうして書いております。

その日のお稽古に出席していたのは、出演者の中島朋人さんと、宇野祥平さん。作演出の戌井昭人さん、そして鉄割アルバトロスケットから大いに協力しているU氏の4名のようでした。その4人がどやどやと楽しそうにやってきて(鉄割界隈の人々は3名以上が移動するときは必ずどやどやとしている気がする、3人以下だとたけのこが並んでいるように歩いている)そして我々に「稽古見ないほうが絶対にいい」と、なんだか嬉しそうに言っていました。稽古場帰りの4名の様子を見る限りではありますが、今回のこのウイリアムはめちゃくちゃ面白そうでした。めちゃくちゃ面白そうというのは私の中ででありまして、具体的な感触としては「あれ?」とか「はぁ」とか「へぇーそうなんですか」とか「は?」とか「え?」とか「ぶはっ」とか思っているうちにポカンと宙に浮いてしまった感覚を残してよくわからないけど終わるんじゃないかなという感じです。そんで終わってから暫くは「なんだったのだろうか」と思いながらも色々断片的に頭に浮かんできてはまた「なんだっけ」と思うような具合かなあと。私そういうの大変に好きなのでめちゃくちゃ面白そうだと思った次第であります。とかなんとか書いてはみたけれどもこれは様子を見て私が勝手に予想したのでありますので、本番見てみないことにはなんともわかりません。
出演者の宇野さんと中島さんが隣同士に座っていたのですが、この二人の風貌がまた素晴らしく、嫌がおうでもわくわくさせられてしまうのです。宇野さんはたまにしかお会いしませんのですが、相変わらず素敵な髪型をしておられ、中島さんは久しぶりに会ったらすっかりメメクラゲに刺された人のような髪型になっていまして、本番どのような髪型になって挑むのかは存じませんが今のままでいて欲しいと強く思いました。また、宇野さんはヒゲがなく、中島さんにはヒゲがありました。
この日の食べ物は3種類のチーズのグラタンと、スモークサーモンのマリネとコールスローとドライカレーでどれも大変美味しく頂きました。電話受付担当の元・絶世の美女⇒現・面白大先生が手料理御馳走して下さいましたのです。そしてメール受付他総合担当のU氏にたずねてみたところ予約もぼちぼちそこそこ順調に入っているようでした。まだ予約していない方はお早めにどうぞ。とはいえ当日券も出るという話でしたので、当日ふらりといらっしゃるのもありのようです。しかしながら当日券出たところでやはり座席の数には限りがありますのでやっぱ予約が一番です。で、私はいつ見に行こうかこの時まで頭を悩ませて雅楽子さんと約束した一回分しか予約していなかったのですが、こりゃ2回見た方がいいなと思い、そうなるとどの2回にしようかという難しい問題に直面し、結局じゃあ全部見ようと思い全回の予約を入れたのであります。こんなことはめったにないので存分に満喫するべしなのです。
しかしいざお稽古に行かなかったり手伝わなかったりとかなると、稽古を見たい気持ちと見たくない気持ちがせめぎあったり、なんだりかんだりで色々な気分が圧縮されており、早く開放したくて仕方が無い。この気分が綺麗に咲けば最高であります。その頃にはもう桜は散っていることでしょう。

鉄割みたく面白いのかどうかはよくわかりません。また、鉄割みたく短いお話沢山ではなく、1つのお話なのではないかと思います。出演するのは二人の男。そんなこんなですが、根本にあるものは鉄割と変わらぬ戌井昭人さんの頭の中でありますので「鉄割じゃないのなら行かないぜ」なんて思っている方もどうか考え直してみては如何でしょうか。

以下詳細

「ウイリアム害虫駆除野郎」
4月23日(金)
4月24日(土)
4月25日(日)
18:30開場
19:00開演
会費 1500円
開場 森下スタジオ
(東京都江東区森下3-5-6)
TEL 03-5624-5952(開催期間中のみ)
地下鉄都営新宿線・都営大江戸線「森下駅」A6出口より徒歩五分

ご予約・お問い合わせ
「ウイリアム害虫駆除野郎の会」
william-yaro@tetsuwari.com
03-3326-7815

出演者二人の並んだ写真を撮らなかったことを悔やんでいる。
10年04月26日(月)
昨晩はあまり知らない人を相手に「あんた」とか「おまえ」とか言ってしまったと反省しながら眠り、夢を見る暇なく、今朝起きてもやはり同じことを思い、何故そんなことを言ったのかと麻実子さんにお相手をしてもらい振り返ってみましたけれども、まあいいかとは思えど結局理由はどうあれあまりよろしくない出来事であると再び反省をしました。
渋谷はよくわからないけれど繁華な街であり、なんか臭いので、ライブとか行かない限りは乗り換えをするだけなのですが、私が住む町は小さくて憧れの物等は売っていませんので今日は意を決して出掛けて行きました。ハチ公口出てすぐもう「ああやっぱり臭いな」と思い帰りたくなったけれども、意は決まっていたので気を取り直して西武デパートのAの端っこの階段を下りて地下1階に行って慎重に買い物をし、その後にツタヤの上の本屋さんに行きました。そんでまた外に出たらやっぱり臭いので、買いたかったものは買ったしもういいやと思って帰ってきました。
西武デパートの端っこの階段はかなり重要で、あそこを通れば化粧品売り場の圧倒的な匂いや独特の空気を回避できる。よくできている。しかし段差が多いあの地下は不思議な作りになっていて、その段を調べようとか思い始めると無駄にうろつくことになる。うろついても実はそんなに不思議じゃないとわかるだけなのでもうしない。
渋谷は臭いし、渋谷にいる鳩は他所の鳩よりも不気味で、人も沢山いるので厄介だと思います。歩いていたらホストみたいな人がいて、昔、そのような人に突然腕を掴まれて「あなた何なんですか、何故なんですか」とか言われ「なんでもないです」とよくわからないことを答えたことを思い出す。今度あいつに会ったら何と言ってやろうかと考えたけどやっぱ「なんでもないです」しか思いつかない。そんな中、ヒッピーというかサドゥーというかインドにかぶれているみたいなわりと年配のもじゃっとした長白髪長白髭の全体的に体積の大きな白人が大荷物を地面に置いて、例の大画面満載の交差点のところに薄汚れた茶色い小さな何か動物のぬいぐるみをかかげて写真を撮影していました。世界旅行しているぬいぐるみのブログでも付けているのでしょうか。その動物が何だかは判定できず。あの人何処から来て何処へ行くのか。写真には臭いは写らない。渋谷臭い。温度湿度が上がるともっと臭い。ネズミとゴキブリが沢山いる。アルバイトで毎日ねずみを殺していた人の話を思い出した。暖かく眠い。天気がよい。お尻の割れ目にミニスカートが挟まってしまって哀れなことになっている人が足早に歩いていった。渋谷は冬に行った方がいいと思った。
帰り電車に乗ったときに目の前に座っていた老夫婦は、夫人はゆったりとした顔つきをし、旦那は記者会見してる政治家みたいな難しい顔をして、二人で1つのイヤホンを半分ずつ方耳ずつにして聞いていた。何を聞いていたのかはわからない。
昔はそんなことは思いもしなかったけれども、最近、今ここが、宇宙で地球で日本かどっかだったり、未来でも過去でもあり、更に脳内が加わって少しずつ人々が溶け合っていることがわかって今ここって凄いなと思います。
昨日終わってしまったウイリアム害虫駆除野郎は未来のお話でしたけれども、一人の人間の脳内から発したものであり、それがまた何人かの脳内を通りああなってこうなって私の脳内に到達して今ここにもあってそれはよいことだと思います。
ウイリアム害虫駆除野郎面白かったなぁ。ああいうの好き。
みんなだれかの赤ちゃんだった。刻々と腹を減らしてそんでいつか死んで朽ちる。
10年04月28日(水)
私、いつからか鉄割の制作というのになったのですが、そもそも制作というのが何なのだかいまだによくわかりません。制作になったらしい当時に演出のM氏に「制作って何するの」と尋ねたところ「鉄割が売れるようにする人」みたいなことを言われ「鉄割が売れるって何???」と、ますます訳がわからなくなり深く悩みました。

で、あまりにもわからなかったので当時困り果てて「劇団 制作」とかインターネットで検索したことがあるのですが、劇団の制作の人はこき使われて金貸して返してもらえず酷い嫌がらせをされて辞めたとかなんとか悲惨な話ばかり出てきまして、劇団の制作の人々が苦労を理解し合っているのを見かけました。もしそれがあちこちの制作の共有する部分だとすると、何故皆そんなことしているのだろうかと思いました。
そもそも鉄割が劇団なのかもよくわからないし、鉄割の制作はそのような悲惨なこととは縁遠いので、自分の中の結果としては「制作がどういうものかはなんでもいいから公演やるしかないんじゃない」となりまして、公演するのを手伝っています。

今となってみても相変わらず意味がわからないままやっているのですが、ちょっとわかってきたことは、いわゆる世に言う制作というのに求められることは、外部からやってくるのです。例えば何だ。出演依頼とか?何か情報とか?私にはよくわからない質問をされたりすると「あ、今この人、私のこと鉄割の制作だと思っているぞ」と思うのですが自分でそう名乗っているのだから仕方がない。なのですが、何か聞かれても私はそういうのには対応できない場に立っていますので横流しにするだけなのです。制作=横流し担当か。

聞きたかったら聞いてくださいませば一応横流しは確実に致します。

ということで、私、やっぱ制作じゃないんじゃないかなと思い、先日またも演出のM氏にそのように尋ねたところ「君は鉄割の制作であり、世に言う制作じゃなくて、鉄割の制作は君なのでそれでいいのだ」というように見事に煙に巻かれました。いや、解決しました。そのようなことだそうです。すみませんが宜しくお願い致します。

いざ公演するに当って、色々やることはありますけれど、それがまた放っておけば勝手に出てくるといえばそうなのですが、勿論こちらの都合のよいように色々なことが起こるはずもなく、勿論人間なので色々間違いや勘違いも発生しますのですが、それでもいかにやるか。ヤケクソでもやるしかないのです。

それなので、鉄割の公演は良かれ悪しかれあんな具合なのです。制作がやりやすいようにやっているわけじゃなくて、やる人がやりたいことやりたいようにやっているので当たり前のことであります。制作の都合のいいように動くような劇団じゃしょうもないんじゃないのかとも最近は思いますし、劇団を支配下に置いていると勘違いするような制作も異様なのだと思うようになった。
勿論、やりたいようにやっていてその上で制作に都合がよければ最強なのでしょうけれども鉄割はなかなかそういうもんじゃない。
いつまでに何を作って云々。出来ないものは出来ない。出来るものは出来る。でも本番までにはなんとかやろうとしていることには到達せねばなるまい。出てる人はそっちで精一杯なのであとはなんとかする。というの担当です多分。

これ、一旦書いてみたらびっちり真っ黒の四角になり、「四角い文」という言葉が頭に浮かんだので改行してみました。そうだあとこないだ「あなた本当に文章書けるの?」と聞かれて驚いて「書けません」と答えたのですけど、こういうのが文章ならば本当に書けます書いています今。

と、本日は全体的に開き直ったような気分でおりますけれども明日はわからない。

鉄割の制作。私昔は、そんなにやることなかったから何か作ったりなんだりと本当に楽しんで出来ていたけれど、最近なんか色々増えてしまって本番に全くゆとりがないのがいけない。最近は、公演のたびに毎回何故かテレビにキムヨナが出てきて私に助言をくれます。次の公演も宜しくお願いします。

うあーもしかしてだからダメなのかな。怖いな。
そういえば「制作がちゃんとしてないから鉄割が売れない」って言われたことあるな。すいませんほんと。何すればいいのかわからないんです。つうかそもそもなにをもってして「売れる」と言ってるのかがわからない。。。

ウイリアム害虫駆除野郎は制作せず見に行った。
そんでまた色々思った。全体的に良い経験でありました。

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雑記書手紹介

松島
横浜生まれ横浜育ち
鉄割の制作担当。食べたり飲んだり旅行したりしている。
ふと目を離すと何か食べている。

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