14年11月25日(火)
私は今、渋々ながら、松尾芭蕉についてのことを、ここに書いたのですが、登録ボタンを押したら、消えてしまいました。これは残念。あれはもう書けません。またいつか、渋々ながら松尾芭蕉についてのことを書くときが来れば、その時に。
14年11月24日(月)
ここがあまりにも日記とは名ばかりなことになっていることを今更自覚しましたので、日記を記します。その努力をします。なんでか、他の誰も何も書かないので、寂しいから何か書きます。

次回公演「鉄割の6」は12月19日〜23日に、下北沢ザ・スズナリで行われます。鉄割の人気がなくなったのか、年末差し迫った日程のせいか、私がサボっているせいか、そもそも鉄割に人気があったのか、私は頑張っていたのか、今までよい日程だったのか、そんな理由はさておきまして、前回に比べると、ご予約がちーっとも伸びていません。そんなこと、知ったことかと思うのはまだ早いです。これはお客さんにとってはよきことでございます。まだまだいつにするか悩んでいても大丈夫という訳です。私としましても「ご予約はお早目に」と、クチを酸っぱくして言わなくても、もしかしたら今回は売り切れないかもしれないぞ。という心の余裕が出てきました。勿論その為にサボっている訳でもなく、そもそも私は心底一生懸命やっていてサボっているつもりは1ミリもないのですが、チケットの売れ行きが悪いということは、何かそうなってしまっているのかなと思うところもある訳で、何か改善せねばとも思っているところでもあります。
しかし、チケットが売り切れるというのは、お目出度いようでいて、つまり、売り切れてしまったら、それ以降に「行きたい」という方に「もうないです」と言わねばならぬ非常に残念な苦労付きでありますので、私はあまり好きではありません。とはいえ、やってみたら、客席がガラガラでした!というのは夢に見る程切ない上に、あんなことが一体いつまで続けられるかの瀬戸際でもありますので、毎度せっせとお知らせや宣伝や色々としてみているのであります。
トイウワケデ、方々の親切な方々にチラシを託してみたり、折込というのをお願いしたりと、あれこれしているのですが、何が一番けないかと言うと、私が最近遊び歩いていいないということではないかと自惚れてしまったのであります。以前は、私はあちこちうろうろと遊び歩き、その先々にチラシを置かせてもらったり、配って歩いたりしていた訳ですが、もうここしばらくは、ヒキコモリ生活でありまして、それがいけないのです。それによりこのように、非常につまらない反省の日記を書くに至ってしまっているのでございます。でもだとすると、私の遊び歩きには絶大の宣伝効果があるということになってしまう訳でして、やはりそれは自惚れだなと思います。これはもう、皆様、きっと、忘年会の日程待ちと、予定の調整中であると、気楽に構えてもよいでしょうか。
先日つげ義春についてのトークを見に行ってからは、すっかりつげ義春の本を読んでしまったりして「ああ!」と思うこともございますが、今日、もう、本は全部箱にしまいました。そして、チクチクとやることをやって部屋を全力でちらかして、もう遅いのに、座る場所が今いるここしかなくなってしまい、片付けるのが面倒臭くなっております。
暗い日記を書いてしまってすみませんが、皆様には朗報です。「まだまだお席に余裕がございます!」そして、もし、チラシを預かりましょう配りましょう置きましょう折り込みましょうという親切な方がいらっしゃいましたら、コンタクト欄よりご連絡頂けましたら、是非是非送らせて頂きます。どうぞ宜しくお願い致します。

と、このような場に反省の記を失礼致しました。
明日は愉快な日記を書けるよう部屋は片付けないでもう寝ます。
しかしやはり読み返すと暗いですなぁ。トホホとこんな日もあり。
14年11月18日(火)
山下裕二×戌井昭人 「つげ義春を語る夜」
11/18(火)神楽坂カラグ
つげ義春さんのことが大好きなのですから、見に行って来ました。
とてもとても面白かったので、私も「つげ義春を語る夜と私のつげ義春を記す夜」としまして、長くなりましたので、だいぶ割愛しましたが、まだ長いです。基本、ここは、誰も読んでないことを前提としていますので、大丈夫です。いざ。

このトークはイベント詳細によりますと

冷めることなき「つげ愛」を語り合う夕べを開催します!

伝説の漫画家・つげ義春さんの原画掲載や本人の最新インタヴュー収録により、熱狂的な反響を呼んだ「芸術新潮」の“つげ義春特集”(2014年1月号)。熱い要望にお応えして、この秋、原画や旅写真をさらに充実させた単行本『つげ義春~夢と旅の世界~』も刊行されました。これを記念し、本書の編著者である美術史家の山下裕二さんと、つげ義春フリークとして寄稿されている戌井昭人さんに、今なお熱いつげ作品の魅力を存分に語っていただきます。山下さんからはつげさんのマル秘エピソードも聞けるかも?
つげファンはもちろんのこと、これからつげワールドに入門したいとお考えの方にもお楽しみいただけます。

と、このようなことなのですが、まさに!まさに、楽しみました。
自分がつげファンなのか、入門なのか、よくわかりませんが、物凄く楽しかったのでどっちでもいいやと思ったのであります。

私は、もう15年以上前になるのか、つげさんの本を読み、何度か変な旅行をしてしまったのです。そもそも、なんもわからないまま、いや自分なりには、精一杯地図とか調べたつもりだったのだけれども、行ける!と、思ったら嬉しくなっちゃって、電車の時刻もロクに見ないで、よし!ここに行こう!ってだけで出掛けてしまったのです。今この情報溢れる世界では、もうなかなか出来ないなぁと、たまに思い出すのです。その頃、インターネットはまだそんなに便利ではなかったのですから、世界はとても楽しかったのよ。今も楽しいけど。

私はそのような旅行を、今からもう一度でも何度でもしたくて仕方がないくらい素晴らしく思っています。
が、当時は、嬉しいけど、直面しているので、そこまで喜んでおらず、ただひたすら真面目に迂闊なことをして心細くしていたのではないかと思うのです。あれらはいまだに色々とわかりませんし、今、それが出来たら、私は多分喜び過ぎるので、失格なのです。
あの、やってしまった不安と絶望の中、あちこちの様子を伺いながら、未知の土地で、布団の端っこを手繰り寄せ、なんとかこぎつけるパターンは、一人となると、格別なのです。

私の中では、つげさんは、説明し難い「雰囲気」の伝道師でありまして、その、雰囲気を、私は、何処かに探しているのではないかと考えています。そんなことも、鉄割で諸々している一因でもあるなと、改めて思いました。はい。

そもそもつげ義春さんが好きなのですから、つげさんにまつわる話が面白くない訳ないのです。今日、話に聞いたつげさんは、これ、わかりにくいかもですが、裏切ることなく予想通りが千倍くらいは素敵なのでした。きっと、お会いしたら、もっとなのではないかと思うのです。
そして更に、話が進む程、山下さんと戌井さんの持ち味らしきモノがじわじわ〜っと出てきて、これぞトーク!と、嬉しくなったのでありました。
トークが終わったら、その前よりも、つげさんと山下さんと戌井さんのことが、好きになっているという寸法です。これこそ、よいイベントの骨組みなのだと思います。

私は、お芸術方面、詳しく存じませんが、←とか言っちゃって、そもそも全てにおいて詳しく存じないのですけれども、なにかと何処かしらうろうろとしていまして、山下裕二さんには、十年以上前だと思うのですが、松濤美術館で随分笑わせて頂いた記憶があります。それは、雪村展の、解説だったのですが、私、あんなに美術館で笑ったのはあれが始めてでしょう。面白い絵に面白い説明が書いてあるのですから、遠慮なく笑わせて頂き、よい気分で、猿の絵がついたティシャツとか買っちゃって、黒が灰色になってきてますけども、あれはまだ持っています。

今日のトーク、もう一つ感心したのは、時間とペースと話題の配分が完璧に面白く自然に配置されていたところでありまして、戌井さんは、安心の山下さんの舵取りで、すっかりつげ義春さんの舟に花を咲かせていて、なんとまぁよい会でした。

あと、個人的な悩み事として、私は、モノゴトに対して多分関心が薄く、それも年々薄くなり、オタクとか、マニアとか、フリークとかになる素質がないことを思い出しました。
オタクとかマニアとなフリークは、楽しそうでとても羨ましいのです。

私は、いっとき、諸事情はあったものの、狂ったように、ボロボロで小さい温泉を巡っていたのですが、出発は、間違いなくつげさんだなと、お家に帰ってきて、貧困旅行記やつげ温泉本を引っ張り出してみて、懐かしく思ったのでした。なぞったのは、最初の数回で、あとはもう、本の中のイメージだけで、あちこちうろうろと、探し歩いていたようです。
今年も、一件、たまたまつげ温泉に出てきた温泉集落に行っていたのを先程発見して、おわ!っと、思ったのです。具体的に追わなくても巡り合えるようになったのです。
他にも、あ!とか、おお!とかあるのですが、多分これ何年か前にもやっていまして、私はフリークにはなれないけれど、何でもすぐに忘れてしまうので、何度でも喜べてシアワセであります。
久しぶりに読むつげ義春さんの漫画も、純粋に忘れていて感激した時に、あ、これ、前もココで。と、思い出す始末であります。
私につきましては、何でもすぐに忘れますので、忘れても大好きなのです。

『つげ義春~夢と旅の世界~』凄く欲しい!来年買う!鬼笑え!

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雑記書手紹介

松島
横浜生まれ横浜育ち
鉄割の制作担当。食べたり飲んだり旅行したりしている。
ふと目を離すと何か食べている。

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主催の戌井昭人がこれまで発表してきた作品が単行本で出版されました。

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