09年10月29日(木)
今、行きたくもないのに世界一周の旅に出てしまった世捨て人のお話(お稽古初日に床を滑ってきた本)を読んでいまして面白いです。まだ途中ですがこの本は良書だと思います。面白いのですが、何か刹那さが漂っている。文章にも写真にも。こういう感じを何というんでしょうか。こういうの好みます。なので床の上滑って私んところに来たのでありましょう。
「ほらあのよくあちこちにポスター貼ってある」あの世界一周です。あれは行く先々の世界各地でなにか慈善的行いをするものかと思っていたのですが、今のところそのような記述はなく、どうやら船上がピースなようです。そして著者によると、その船、日本の縮図なそうなので、日本もピースなのではないでしょうか。よくピースボケとか言われていますものね。良かれ悪しかれ。
で、しょっちゅう見かけるそのポスターなのですが、どこにあるとは言い切れずにいたのでありますが、よく行く居酒屋のトイレに貼ってありました。
麻実子さんが、皆に押し切られ、あの居酒屋からハガキを持ち帰り、溜め息を吐きながら世界一周の旅に出るようなことになれば、あんなに嫌がっていたので、それはつまりやはり「行きたくもないのに世界一周の旅に出る」のでありますから、あんな面白い体験できるんじゃないでしょうか。しかし、件の世捨て人は、世界一周旅行に行くに当り、嫌々でも行かざるを得ないのっぴきならない動機があったのであり、鉄割がしきりに言うだけでは説得力に欠けるようであります。
(麻実子さん、あんなに嫌がっていたのにこの話を引っ張ってごめんなさい。この本のこと書きたくてつい花として麻実子を添えてしまいました。お許しを。)
この本の世捨て人は一向に面白がる気配もないままに航海していくのですが、現を抜かすことなく、海を見、鳥を見、空を見、様々な国と人を見てる。そのようなのが私は良いと思います。現を抜かすとは凄い端的な言葉で、もうそれだけです。現こそが夢であるような気がしてきました。現を抜かすなら、大いにに抜けていればそれはきっと凄い勢いでそれこそ現れてくるのかもしれないですがどうでしょうか。常日頃おおむね私は夢現なわけで。どっちかしかないのか。あ、あとは幻か。現って何なんだろうか。何かどうしようもないようなものな気がします。なので、どうしようもありそうに見せているものは現が抜けるのか幻な気がします。
自分が何を言っているのかよくわからなくなっているのに長々と書いてしまっていますが。どうも悪い癖で。
この本、毎日の食事が記されており、旨いだのまずいだの書いてありますのですが、多分メインのモノだけが記されておりまして、まさかそれだけが出てきたのではないとは思いつつも「晩飯:コロッケ」なんて書いてあると、皿の上にコロッケだけある食卓を思い浮かべてしまうのです。長い船旅ではどんなものを食べているのか知りませんでしたので勉強になりました。コロッケとかハヤシライスとか食べてるんです。居酒屋もあるみたいです。ほー。

・・・

マフラー製本は第一の目標であるところの「いただきますごちそうさま」の生産量を完了しました。第二の目標に取り掛かっています。流行の派遣切りにあいましたので時間あるので調子が良いです。人生的には調子が悪いのでしょうが。刹那的には大変によいです。

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雑記書手紹介

松島
横浜生まれ横浜育ち
鉄割の制作担当。食べたり飲んだり旅行したりしている。
ふと目を離すと何か食べている。

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