10年02月07日(日)
私は舞浜にある東京ディズニーランドの中にあるプーさんのハニーハントという乗り物が大好きです。初めて乗った時、雅楽子さんと雅楽子さんの妹君と乗りました。そしてそれはもう物凄く面白い乗り物で、皆でとても喜び、出口からウキャーとそのまま入り口へ向かって2回乗ったくらい面白かったのです。なんならもう一回乗っても良かったのですが、多分2回でおしまいにしたのではないかと記憶しています。3回乗ったような気もするのですが記憶は定かではありません。

私は本屋さんで立ち読みするという行為がなかなか上手く出来ません。漫画喫茶ですら漫画を読むという行為にたどり着くまでに大変な時間を要します。どちらに行ってもレンタルビデオ店に行った時のように、まずは店内の棚の前をなめるようにしてうろつき、背表紙を眺めるのです。そして気になるものは手にとって表紙と裏表紙をよく見ます。そして更にそれが本であれば見返しのところまでは見ることもありますが、本文にまではなかなか辿り着きません。そのようにふむふむとやっていると本屋や漫画喫茶やレンタルビデオ屋さんで何時間も時間が経ってしまうので、そこそこで切り上げることになります。すると立ち読みとか座り読みに至ることはほぼないということになります。漫画喫茶の場合は、その結果どうなるかというと、色々手にとって座る頃にはもう帰ったほうが良いような気がしてきて座って読み始めてみたところで読みきる気力はもうなくなってお腹も減ってくるので、ああやっぱりもう帰ろうと思って実際帰るので、漫画喫茶にはあまり行く気がしなくなりました。その点でいうとレンタルビデオ店についてはおあつらえ向きでありまして、店頭ではビデオを見ることがないので、そのまま借りて帰ってくるので上手く行きます。本屋さんでもよほど何かが心にぶっささった場合はそれを買ってきますので特に問題はありません。問題は漫画喫茶です。
それはさておきまして、随分以前にそのように本屋さんを徘徊していましたら、その当時の流行だったのか、くまプーについての関連本が沢山並んでいました。ハニーハントの一件があったので、プーについて興味を持っていたのですが、それらの関連本はなんだかあまり面白くなさそうでした。登場動物を精神分析してみたり、難しい哲学のようなことに結びつけたりするものをいくつか目にしたのです。それらを手にとってみて「そうか」と思って帰ってきました。そこで気付いたのですが、人生の読書量が極めて少ない私はくまプーの原作本を読んだことがありませんでした。そこで、あのような分析本があるほどに人々を魅了しているくまプーなのであるからどのような本があろうと仕方ないことだけれども、私はまずこれは原作本を読まねばお話にならないということに直面しました。
そうなってみたところで、そう簡単にくまプーの本を買って読もうとか思う訳でもなく日々暮らしていましたところ、ある日遊びに行った友人宅にあるではないですかくまプー原作が。しかもちゃんと2冊ある。そこで「私はこれを読みたい」といって借りてきまして数年が経ちました。その間、何度か「キミにくまプーを貸しているよね」と確認をされたりもしましたが「ああうん」なんて言いながらも振り返る事もなく今日に至ったのであります。今思うと反省しておりますけれども色々追い立てられて仕方なかったのです。
更に時間があっても本は読めない時も沢山あり、そして人から借りている本も沢山あり自分の本も沢山あり読むべき本だらけで全く悩ましく思っていたのですが、昨年末くらいからは本が読める時になってきまして色々ぼちぼちと読んでいますのですが、その中、ようやっとくまプーに辿り着きましたのです。ああ良かった!ちゃんと今読んで本当に良かった!
くまプーの本はとても面白くて大好きでありました。クリストファーロビンは本当の子供だったからあの森から居なくなってしまったようですが、大人になってもいくらだって行けるし居られるので大丈夫だと思います。ただし、もしかしたら、本当にちゃんとしている大人というものはあんな森には行かないのかもしれないとも思い不安になりました。私や私の周りに居る年齢的には大人の人々は大抵はあの森に片足は突っ込んでいるような人ばかりで、あそこから出てこないような人も居るくらいなのですけれども、社会的にちゃんとしている大人というのはそれでは勤まらないのかもしれません。これは恐ろしい発見です。つまりどういうことかというと、あの森のことを思い出しもしないくらいにならないと立派な社会人にはなれないのではないのかということです。恐ろしいことです。私はクリストファーロビンが森から去った時は絶望的な気分になりました。何故ならば、人間たちの暮らしというものだって、実際問題はあの森の中のようなことなのですから。私が目指す暮らしはあのようなことなのですから。やあこれは大変な問題を発見してしまったのではないのかと混乱しております。クリストファーロビンは行ってしまった!でもこのお話の人気の秘密もそこかもしれません。立派な大人で森のことを忘れていた人たちはそれを思い出してよい気分になるからあのお話が好きなのではないかと。
ときに、その、東京ディズニーランドで一緒にハニーハントに乗った雅楽子さんも今やお子さんも生まれまして、私はその子と遊びます時に、自分のことを「プーさんだよ」と言ってその子にたびたび迫るという行動をとっています。その子がプーさんを知っているのか知らないのかはわからないけれどその子は大変に賢い子なのでそのたびに「?」という顔をするのです。そしてあるときに、私と、中島弟君が隣同士に居たときに、同じように私は「プーさんだよ」と言ってみたのですが、その時になんとその賢い子は中島弟を指差して「プー!」と言ったのです。弟はその時はプーのように黙っていて後に「赤ちゃんから指を指されてプーといわれたらどう反応すればいいのですかね」と、誰かに質問していました。
しかし、今本を読み終えてから思うにですね、確かに私よりも弟のほうが数段上にプーなのでありましたのです。子供にはそれくらいのことは当たり前のことなのかもしれません。
そして、読み終わりましてからちょっとして気付いたのですが、例のハニーハントの中のお話は原作には出てこなかったような気がしまして、ていうか、これ、いつからディズニーキャラクターなの?原作の風合いとディズニーの風合いはだいぶ違うんじゃないかこれはと、不思議に思いまして検索してみました。プーさん。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%81%AE%E3%83%97%E3%83%BC%E3%81%95%E3%82%93
なるほど、森の外での出来事も色々書いてあり勉強になりましたがあんまそこんところは興味はなく、しかしあのハニーハントは強烈な乗り物であり、そこは悪くないと思い、また乗りに行きたいと思いました。

ウィキペディアでの収穫
又、ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズ(Brian Jones)の愛読書でもあった。ブライアンは晩年、A・A・ミルンの元邸宅に住み、1969年庭のプールで死去している。

さてこれで心置きなく本を返すことが出来ます。長年に渡り貸してくれて本当にどうもありがとう。ミルンさんの森の書き方本当に素敵で楽しかったです。

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雑記書手紹介

松島
横浜生まれ横浜育ち
鉄割の制作担当。食べたり飲んだり旅行したりしている。
ふと目を離すと何か食べている。

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