11年12月29日(木)
今年もこうして歳が暮れてゆきます。外では風が吹いております。お寒うございます。松島です。食べることや食べ物に関心があります。

食べることに関心があると、まずはグルメや食通だと思われます。それから、食いしん坊だとか大食いだとか思われたりもします。更には、情報通だと思われたり、美しき心の持ち主なんかだと「食べ物に感謝している」だとか言って下さったりもします。そして、何故か料理上手だと思われたりもする。

これには色々な人間付合いの仕組みも密接に絡み付いております。

なので、どれもそう言われたら否定はしないような事柄ではありますので、そこに固執するのはやめることにしましたが、実感として「そう!!そうなのよ〜っ!!!」というのはないのです。じゃあ、ナンなんだということです。

これは、複雑怪奇なことで、説明するのは大変なことです。
なので、簡単に言いますと「よほどのことがない限り、皆様、何か食べたことがあると思うのです」ということです。更には「よほどのことがない限り、皆様、毎日何か食べていると思うのです」ということなんです!そして「よほどのことがない限り、皆様、これからも何か食べたいのだと思います」ということなんです!!

全く興味がなくっても、食べるのです。あまり意識せずに行っている人もいるかと思われるこの行為ではございますが、私はまずそこ、人々が日々何かを食べることについて関心があります。
それはただ、食べることや、食べたこと、食べ物に対して、もしかしたら人よりも多く反応してるだけのことかもしれません。そのことに、積極的に手を伸ばすというよりも、自分が置かれている状況に反応して抜き取って溜め込んでいるという感じです。

食べるということは、色々な側面があります。

食べるということを考えると、生き物が生き物を食べるということにぶち当たります。
実は大変なことなのです。
そんなことを、皆様毎日しているのです。
人間だけでなく、他の生き物もそうなのだから。
凄いねほんと。
ということなのです。

今ここはこうだけど、そうじゃない時代や場所もあるのです。皆それぞれの時代や環境や風土に晒され、食べて来たし食べてゆくのです。
なのであるからして、食べるということに、宇宙や生命の神秘と人類滅亡の危機をかいま見ているとでも申しましょうか、言い過ぎでしょうか。でも、そんなようなことです。

誰もがやることなのに、たいして気にされてないというか、変な気にされ方をしているというか。様々なことがそこに凝縮されているのです。

人間というのは、他の生き物に食べ物を与えて、食べたら喜ぶという習性があります。そして、それを積み重ねて交流したりします。人間同士でもそのようなことをしています。また、皆々様、食べることについて何かしら特徴があったりもします。そしてその特徴に関して様々な態度に出ています。そんなことも面白いと思っています。

食べることへの関心、食べ物への関心、どちらもありますが、どっちにしろそのようなことへと辿り着きます。

生牡蠣において、種による味の差や、同じ種であっても個体差があったりすることに喜んだりします。
パンだって米だって作り手によって味が変わります。
なんなんでしょうね世界。というのを食い物で見ているということでしょうか。

食べるってのは、出会って一緒になるのです。
そんなことが日々あちこちで行われている。
凄いなぁと思います。途方に暮れちゃうよ。

クッキーが3枚あるとする。3人で1枚ずつ食べるとする、すると、それらのクッキーはそれまでひとつの箱に入っていたとしても、それから全く別の道を辿ることになる。
クッキーの材料の小麦にしても、同じ穂に実ったとしても、うどんになるモノもあるだろうし、クッキーになるモノもあるのであります。はたまたそのまま鳥に食べられてゆくモノもあるのでしょうし、何処かでこぼれ落ちて運良く発芽して繁栄するモノもあるかもしれない。
こないだ食べたクッキーの材料の小麦は何処で誰がどんな風に育てたモノなのだろうか。その人達もまた何かを食べているのですから。
膨大なことなんですよ。

地震の後、コンビニから食べ物が一瞬にして消えた時、本当におそろしいと思いました。都心には、どっかから運んでこないと食えるものがないではないか!!人があんなに沢山いるというのに!!なんとおそろしい!!人が沢山いるということは、沢山食べるモノが要るということじゃないか!なんて、慌てて都心にある食べられそうなモノを考えてみたりするのです。

人が沢山いると、おにぎり換算したりします。200人も人が集っている!一食おにぎり1つだとしても、朝昼晩で1人3つとして、最低でも1日600個のおにぎりになる!!それはどんだけだ!!して、都心だと、その中に米を作っている人が居るのか?ということです。ほんと心細いです。でも、皆、飢えずに生きているということは、日々何か食べているのです。何処から来た何を食べているのでしょうか。ねぇ。凄いねぇ。こわくて楽しいねぇ。

食べ物を栽培したり、育てたり、見つけてとってきたり、食べれるように加工したり、保管したり、運んだり、選んだり、売ったり買ったり、料理したり、そこここに人間が関わっていて、そこここに意思があったりなかったりするのです。この状態、こわくて楽しいのです。

誰が書いたのかわかりませぬが、雑記書手紹介は、いい線いっているなぁと本日気付きました。

というわけで、なんとなく頭の片隅に「いのちの食べかた」という映画が浮かんでおります。邦題はこうですが、原題はOUR DAILY BREADといいまして、途方もない映画です。台詞はないです。この映画の中のいくつかの食事シーン、相当好きです。
YOUTUBEで原題の方で検索すると、映像出てきますので、お時間ございましたらご覧下さい。怖くて面白いです。

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雑記書手紹介

松島
横浜生まれ横浜育ち
鉄割の制作担当。食べたり飲んだり旅行したりしている。
ふと目を離すと何か食べている。

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