03年12月06日(土)

 『ブッダの夢』に続く河合隼雄氏と中沢新一氏の対談集『仏教が好き!』をちょうど半分ほど読み終えたのですが、とても面白い。特に仏教における性に関する章がとても面白くて、もともとの原始仏教以前のブッダがいた頃の教団は、独身者のみの集団で、もちろんセックスは禁止されていたわけですが、ブッダの教えを破らないような形で、要するに教義の抜け道を探してどうにかして性的な欲求を満たそうとするものが続出したそうです。そこでそのような性的な欲望を禁止する戒律を規定して、「律蔵」というものを作ったのですが、これがほとんどギャグとしか思えないようなもので、おおまかに言うと次のようなものです。

人でも、動物でも、女でも男でも去勢者でも、三道、つまり大便道でも、小便道でも、口でも交われば教団追放である。たとえば、去勢した動物の大便道や口にペニスを入れても教団追放である。その相手が、眠っていても、酔っていても、狂っていても、死んでいても、死んで、鳥獣に喰われていても、その三道で交われば教団追放である

 ここまで細かく規定しているのは、現にそのそのような行為をしているものがいたからで、これがもうめちゃくちゃなのです。その一部を引用します。

ある時、ひとりの修行僧が林のなかで食物で猿を誘い、獣姦した。その後、その猿は僧院に現れ、件の修行僧に食物を求め、彼がそれに応えると、他の修行僧の見守るなかで尻をあげてヴァギナをあらわにした。修行僧はその猿と交わる。他の修行僧から、それは釈尊の教えに反すると詰問されるが、彼は「しかし、釈尊は人間の女性との性交を禁じただけで、動物との性交は禁じていない」と答える。

 みんなが見ている前で猿とセックスするやつがおかしいのは当然として、それを見たやつも「それは釈尊の教えに反する」って、つっこみが間違っています。ちなみに、鉄割の中にも初体験の相手が猫という人がいますが、彼もそうとうに気がおかしいです。

ある時、ペニスの長い修行僧があって、淋しさに自分を失い、つい自分のペニスを大便道に入れてしまった。釈尊は「彼、楽しみを覚えたのならば、教団追放である」と宣した

 「淋しい」ということと、「自分の肛門にちんちんを入れてしまった」ということが普通に結びついているところが素晴らしい。それにしても、奥村君(ちんちんが肩にかかるほど長いのです)が紀元前のインドにいたとは驚きです。

ある時、ひとりの出家修行者が死体を見つけた。その死体のヴァギナのまわりに傷があった。「これなら罪を犯したことにならないだろう」と推察し、ペニスをヴァギナに入れて、傷より出した。傷より入れて、ヴァギナから出した。彼の後悔の告白を聞いて、釈尊は告げる。
「教団追放だ」
ある時、ひとりの出家修行者が墓所に行って、死体から切り落とされた頭部を見つけた。修行者はその開いた口の中にペニスをいれ、その口で楽しみを覚えた。彼の後悔の告白を聞いて、釈尊は告げる。
「教団追放だ」

 いわゆる死姦です。ちんこをまんこに入れて傷から出して、傷から入れてまんこから出して。相当に倒錯しております。

ある時、ひとりの出家修行者が、バッデヤの林にて昼寝をしていた。彼のペニスは風に揺られて勃起していた。ひとりの女性がそれを見つけ、勝手にペニスにまたがり性交して去った。他の修行者がペニスが濡れているのを見て、釈尊に問うた。釈尊は答えた。
「(中略)かの修行者は欲望によりて勃起したのでもなければ、楽しみを覚えたわけでもない。彼は罪を犯していない」と。

 風に揺られて勃起したペニスって、なんだか牧歌的で素敵です。歌とか聞こえてきそう。

 他にも、女性の死体の骨をすりつぶして、それでまんこの形を作ってそこにちんこをいれるやつとか、肉親ならよいだろうと母親とか妹とやるやつとか、みなさん本当にどうにかしてセックスがしたかったようです。まあ、時代的には、動物とやったり死体とやったりすることがタブーではなかったのかもしれませんけれど、インドだし。ようするに、ブッダのいたころの教団も、現代の鉄割も、メンバーのやっていることはほとんどかわらないのですね。という結論。

 さて、続きを読みましょう。


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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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