
仕事終了後、久しぶりに友人Nに会うために新宿へ。約束まで時間があったので、紀伊国屋で『廃虚大全』を購入。最近流行っている廃虚探訪ものとは異なり、さまざまな分野に登場する廃虚を論じた評論集。論者は谷川渥をはじめとして、巽孝之、小谷真理、飯沢耕太郎、種村季弘、四方田犬彦、飯島洋一、永瀬唯、日野啓三など錚錚たるメンバー。カフェに入って読み始めたところ、面白すぎてやめることができず、待ち合わせに遅刻。
Nと創作和食の店で食事をする。Nの近況を聞き、僕の近況に関してはお茶を濁す。もちろん鉄割のことなどは一切言わない。
帰宅後、『廃墟大全』の続きを読む。そのせいか、おかしな夢をみた。
ブラック・ジャックのピノコみたいなお話。しかも実話。
■Boy 'pregnant' with twin brother(from BBC)
以下拙訳。
少年、双子の弟を身ごもる
腹痛で病院に収容された七歳の少年は、実は双子の弟を「妊娠」していた
カザフスタンにあるチムケント小児科医院の医師たちは、当初ムーラット・ザナイダロフ少年の病状を、嚢腫によるものと考えていた。
しかしいざ手術をしてみると、ザナイダロフ君の体内から発見されたのは、死亡した彼の双子の兄弟だった。
胎児は腫瘍化してはいたものの、髪の毛や爪、骨などの存在が認められた。
医師がBBCに語ったところによると、腫瘍はムーラット少年の双子の兄弟の遺骸だという。
すでに生命反応はなかったが、少年の血液中の養分を吸収しており、そのまま発見されずに体内に残っていた場合、ムーラット少年の生命を脅かす可能性もあったという。
現在、腫瘍の摘出は無事に終了している。
胎児は、母親の子宮にいる時点で、ムーラット少年の体内に入り込んだと思われる。
医師たちは、二人の胎児は本来シャム双生児になるはずだったのではないだろうかと考えている。
ある外科医はBritish newspaperに次のように語った。「最初に我々は、少年の臓器が黒い髪の毛に覆われた巨大で硬質なこぶのようなものによって圧迫されていることに気付いた」
「彼の体内を洗浄したところ、その内部に、彼自身の双子の兄弟がいることが判明した。ムーラット少年はシャム双生児だったのに、誰もそのことに気づかなかったのだ」
「母親の妊娠時に何らかの変異が起こり、そのために胎児はムーラット少年の体内で身体が成長したのではないだろうか」
チムケント小児科医院のチーフ外科医であるヴァレンティナ・ヴォストリコヴァ氏は、新聞の取材に対して「実に驚くべきことだ。七年もの間、双子の兄弟は少年の内部で寄生虫のように生きていたのだから」と話した。
病院の医師はBBCに対して、この現象を説明することは不可能であり、母親の栄養不良などの多くの要素が、様々な役割を果たした結果だと思う、と述べた。
「日本の漫画『ブラック・ジャック』に同様のストーリーが云々」というコメントは、当然のごとくありません。っていうかさー、生命ってすごいね。意志なんてありようもないのに、それでも兄弟の血液から養分を吸収して生きようとするんだもんね。
昨日はカミュの『異邦人』を読んだのですが、あまりの面白さにびっくり。高校生ぐらいで先生に騙されてこの小説を読んだ人ってたくさんいると思うのですが、当時全然面白いと思わなかった人、今改めて読んで見たら面白いかもよ。っていうかそんな小説たくさんあるんだろーなー。
休日って、本当に素晴らしい。