02年10月13日(日)

 先日、某友人宅に招かれ、『地獄の黙示録ー完全版』を大きなプロジェクターで観ました。それが大層面白かったので、別の友人にその話をしたところ、その友人もちょうど『地獄の黙示録ー完全版』のDVDを買ったところだと言うことで、朝方までその友人の家でお酒を飲みながらDVDを流しっぱなしにして、エロトークで盛り上がりました。

 「完全版」は、オリジナル版でカットされていたシーンを追加したもので、それらのシーンはコッポラが不要と判断してカットしたわけですから、蛇足ということになるのでしょうが、それらのシーンの中には重要なものもいくつかあって、たとえばキャストが不満でカットされたというフランス人の領主のシーンなどは、それがあるのとないのとでは映画の印象が変わってしまうような、そこまでは言わなくともそれに近いぐらい重要なシーンなのではないか、などと個人的には思ってしまったりして。

 それで、こんなページがあるのですが

■闇の奥

 このサイトは、『地獄の黙示録』に関するいろいろなエピソードを紹介しています。
 「サム・ボトムズが本物のドラッグを服用させられた」とか、デニス・ホッパーが「朝から晩まで麻薬漬けで台詞をまるで憶えていなかった」とか、丸々と太ったマーロン・ブランドが演じるカーツ大佐の設定を「女を何人もはべらせ、マンゴの喰い過ぎで太ったんだ」ということにしようとしたところ、でぶを気にしていたマーロン・ブランドがそれを拒否したとか、当初主役のウイラードを演じる予定だったハーベイ・カイテルが、七年間拘束の契約書を突きつけられて、主役の座を降りたとか。コッポラが、どれだけ自分勝手に苦しんでいたかとか。

こっぽら

 原作というか元ネタというか、ジョセフ・コンラッドの小説『闇の奥』は未読なので、暇を見つけて読んでみましょう。

02年10月12日(土)

 ぼくはおんぴーちゃんというバンドでドラムを叩かせていただいておりますが、このおんぴーちゃんというバンド、とにかく演奏に覇気がございません。ちょっと気を抜くと、ダブだかなんだか知らないけどスカスカなベースラインなんかを弾き出す輩がおりまして、弾きながら小さい声でタイトにタイトになどと呟いております。そのような時にはドカドカバタバタズタズタドコドコとドラムを叩き、音の隙間を完全に強引に埋めてしまうのが僕の使命なのでございます。

 今にして思うと、『イノイノ』と言う曲を初めてやったときに、シンバルとかはあまり入れないで、ただひたすらリズムを刻んでいて欲しいなどと言われたような記憶がなきにしもあらずなのですが、なんつーか、一言で言えば、知るかって感じ?ドカドカバタバタズタズタドコドコと心ゆくまでドラムを叩かせていただいております。嫌なことがあったときとか、特に叩きますよ、余計なシンバルとか。曲のイメージなんて関係ないもの。特に最近は悪いことが続いているので、今度のライブなんかでは音の隙間が一切存在しないような、そんなドラムを叩かせて頂きたいと、このように思うわけであります。ただし、早い曲は駄目です。体力が追いつかないので、ドカドカバタバタズタズタドコドコと叩くことができません。ゆっくりの曲で、ドカドカバタバタズタズタドコドコと叩かせていただきます。

おんぴー

 それで、そんなおんぴーちゃんのライブがDoorsの19日公演終了後に行われるらしいのです。鉄割ナイトクルージングパーティーで。皆さま、是非とも来てください。さらにCDなんかも相当残っているそうです。詳しくは桜庭勉蔵君のオフィシャルサイトへ。

02年10月11日(金)

 自費で購入している数少ない雑誌のうちの一冊、『本とコンピュータ』の2002年秋号を購入しました。

 この雑誌は、四冊の雑誌が一冊になっているというとても素敵な雑誌で、しかもそのすべてが興味深く、面白い特集を組んでいます。
 ほとんど一冊まるごと面白いのですが、その中でも特に良かったのが『Bocom!』で宮下志朗さんが訳したミシェル・トゥルニエの『イデーの鏡(The Mirror of Ideas)』の抄訳です。

 ミシェル・トゥルニエという作家は、ノーベル賞を取ると言われているほど著名な作家らしいのですが、今回初めて知りました。『イデーの鏡』は、対立する概念(「男と女」「塩と砂糖」「愛情と友情」など)を題材とした短いエッセー集で、今回訳されているのはその内の三編、「文化と文明」「快楽と喜び」「話されたことばと書かれたことば」で、ページにしたら五ページほどの短い訳なのですが、とても面白かったです。

 ラブレターを書く場合でもいいし、冒険小説を書く場合でもいい。なにかを書いている人間とは、孤独な読み手に訴えかけている孤独な存在なのである。これとは逆に、なにかを話している人間は、聞き手を必要とする。なぜならば、孤独な話し手は少しおかしいのだから。

 訳されているエッセイのうちのひとつ、「話されたことばと書かれたことば」はこんな書き出しで始まり、話されたことば(パロール)と、書かれたことば(エクリチュール)の関係についての説明が滔々と続きます。パロールは生きていて、エクリチュールは死んでいる、エクリチュールが生きるためにはパロールが必要になる、はじめにパロールが誕生し、数千年あとにエクリチュールが生まれた、エクリチュールはパロールから生まれた、「偉大なる作家とは、その著作のひとつを聞いたとたんに、ああこれがあの人の声だと分かるような存在をいう」....

 こんな感じでエッセイはどんどん続きます。そして最後はルイ・ラヴェルのこんな引用で終了します。

 人間が話すことばは、動物の無言から、
 神の沈黙に至る途中にある。

『イデーの鏡』、すげー読みてー!!誰か訳せ、バカ!

いでーのかがみ

『マンガ★ホンコ』の「9-11とアメリカン・コミックス」という特集もなかなか興味深かったのですが、長くなりそうなのでまた今度。


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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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