02年07月04日(木)
映画「ロード・オブ・ザ・リング」の次回作の予告編が公開されたので、そろそろ公式サイトにもなにか情報が掲載されているかと思い見てみると、「『ロード・オブ・ザ・リング』字幕翻訳に関する発表」なるものが、発表されていました。

 その中でこんな一文が
第一部のビデオ(VHS、DVDなど)の日本語字幕スーパー版は、戸田奈津子氏の原稿を使用しておりますが、劇場とは違い、文字数の制限が多少緩和されるため、上記の原稿にビデオ版としての手直しを施しております。
 なんでこんなことをいちいち報告するのかしら、と思ってちょっと調べてみたら、以下のようなサイトを発見しました。

■「超」整理日記 2002/06/08 ネット上の字幕改善運動
■字幕改善運動
■(ザ・)ロード・オブ・ザ・リング(ズ)日本ヘラルド株式会社に物申す!!
■映画「the Lord of the Rings」脳内字幕構想の拠点

 簡単に言うと、「ロード・オブ・ザ・リング」の戸田奈津子さんの日本語字幕は、物語の内容を湾曲するものであるから改善して欲しい、というのが上記のサイト群の趣旨です。
 上記のサイトを一通り見れば、映画「ロード・オブ・ザ・リング」における字幕と台詞の相違、誤訳の物語への影響等がよくわかります。

 翻訳から誤訳をなくすということのは、奥村君のおちんちんを小さくするようなもので、ほとんど不可能なことだとは思いますが、「ロード・オブ・ザ・リング」の訳に関して言えば、そのような次元の問題ではないようです。

 僕は原作も読んでいないし、台詞を聞き取れるほど英語力もないので、この問題に関してこれ以上のことを言うことは出来ません。
 けれども、映画にしても小説にしても漫画にしても、物語を愛し、原作の内容を十分に理解している人(解釈は別としても)に翻訳をして欲しいものです。その被害を被るのはぼくたちなのですから。
手直し作業には、原作「指輪物語」の共訳者の一人であられる田中明子氏(ご参考までに、もう一人の共訳者であられる瀬田貞二氏は既に亡くなられております)と、版元である評論社の方々に、ご協力を頂いております。
 って、最初から原作の翻訳者に協力してもらいなさいよ、と突っ込みたくなります。

 とにかく、戸田奈津子さんには、よい翻訳をしてがんばって頂きたいものです。
02年07月03日(水)
CNNの「こぼれ話」より。

■山中でこのまま凍死か…そのとき、携帯電話が鳴った
南米アンデス山脈山中で遭難した登山家が、助けを呼ぼうと携帯電話を取り出した。しかし、プリペイド式の電話には度数が残っておらず、どこにも電話がかけられない。このまま凍死か──と思ったところで呼び出し音が鳴り、登山家は一命を取り留めた。電話を鳴らしたのは、携帯電話会社のオペレーターで、プリペイドの度数追加を促すためだった
 携帯電話というものは、アンデスの山の中でも通じるのね。
 衛星かしら。
ディアスさんは「あなたは天使だ。私は雪山で遭難している」と答えた。ベルサウスは米国の会社だが、南米でも営業展開している。
この答えに、冗談を言ってると考えたマリアさんは一度電話を切ってしまった。
 電話を切られたディアスさん、その時の様子を想像すると、不謹慎ながら笑ってしまいます。

■イタリア副議長、レイプ魔の「去勢」提唱——はさみで

 カルデロリ副議長曰く「かつて、化学的な手段での去勢を提唱した人がいたが、個人的にはもっと簡単に切り落としてしまうほうが良いと考える。例えば、消毒していないようなはさみで。」
 カルデロリ、いいこというじゃあん。

■湖畔で堂々の「愛の交歓」、新聞で謝罪する羽目に

 石神井公園でも、夜になるとファックしているカップルなどがいますが。

 この記事の見出しよりも、本文中の「この判決を下した裁判官は、『創造的な裁断』を打ち出すことで地元では有名だという。」という一文のほうが気になる。
02年07月02日(火)
 古本屋で「太陽」の南方熊楠特集を購入。
 帰宅して、さあ読もうとページを開いたところ、中に新聞の切り抜きがたくさん挟まっていました。

 切り抜きは、主に粘菌に関するもので、粘菌に知性があるかもしれないという記事や、鉱物を五万点集めた、ある料亭のおやじさんの記事などなど。各切り抜きには、赤ペンで日にちと新聞名が書き込まれていました。普段であれば、気にも止めない記事ではありますが、ひとつひとつを丹念に読み込んでしまいました。

 古本をよく買う人であれば知っていると思いますが、古本を買うと、このように特別な「おまけ」が付いてくることがあります。お菓子のカスとか、ページの一部が切り抜かれているとか、迷惑なおまけがついてくることもありますが、押し花で作られた栞や、書きかけのメモなど、以前の持ち主の性格を仄めかすような、そのようなおまけが付いてくると、なんとなく嬉しくなってしまいます。

 物ではなくては単なる書き込みのおまけが付いてくることもあります。
 深田久弥の「日本百名山」を買ったときには、「登山済みの山 ○」と、「これから登る山 △」と書いてあって、各ページに印が付いていました。江藤淳の「漱石の時代」の一番最後のページには「まあまあ。引用多し。」と赤ペンで書いてあっておもわず笑ってしまったし、梅原猛の「仏像 心とかたち」の各章の最期には、細かい疑問点や感想が書かれていて、なるほどこんなことを考えるのかと、感心してしまいました。

 遠藤周作の「幻の女」という短編は、古本屋で買った「長い雨」という翻訳小説の裏表紙に書かれていた、前の持ち主の名前と住所、そしてある箇所に引かれた線がもとになって、主人公が前の持ち主である菅原綾子に対して殺人の疑惑を抱き、独自に調査を行なうという物語です。
 お気に入りの遠藤周作の作品はいくつもあるのですが、そのなかでもこの「幻の女」が忘れられないのは、そのような古本の「おまけ」に対して、個人的な思い入れがあるからなのかもしれません。

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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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