奈良をお散歩。一日目は石仏の里と呼ばれる当麻のあたりをぶらぶらと歩きました。一日中、どんよりとした天気ではありましたが、小雨の中、人のいない畔道を歩くのはなかなか楽しくて、ちっとも苦ではありません。浄瑠璃寺奥之院不動へ至る山道と、浄瑠璃寺から岩船寺へと続く畔道に点在する石仏がとくに良かった。
二日目はかくれ里葛城を散策。出発点となる風の森まで、京都から乗り継ぎに乗り継ぎを重ねて、約三時間(ちなみに、東京から京都まで新幹線で二時間ちょい)。昨日とはうってかわっての快晴。高鴨神社からさんざん歩いて素敵な家並みの坂を上って八幡神社で一休みして、高天原を経由して人のいない山道を登って蜘蛛窟で少し淋しい気持になって、高天彦神社で紫陽花を堪能して、続く畔道に心が嬉しくなって橋本院を経由して極楽寺はいまいちで、住吉神社もいまいちで、途中の冗談みたいなコンビニで魚肉ソーセージとチョコレートを買って食べて、一言主神社では一言だけ願いを叶えてくれると言うので「愛をください」とお願いをして、高丘宮跡で夕方の風に吹かれたら泣きそうになって、九品寺でびっくりするぐらいのお地蔵さんに囲まれて、下に拡がる街並みを眺めていたらすっかり陽が落ちて来たので少しペースを早めて、駐車場の一画の六地蔵石仏まで辿り着きました。足が痛い。昨日の雨にすっかり油断していたので、からだ中日焼け気味です。
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夜は京へ戻って、疲れている様子の役者どもと一緒にお酒を飲んで、中島弟君を罵倒してスッキリしたところで眠りにつきました。
明日からの旅行にそなえてというわけではないけれど、堀辰雄の『大和路・信濃路』を読みました。もう何度読んだのか知れないほどに読みかえしたこの随筆(と恋人への手紙)は、今でも読む度に新しい感動を与えてくれます。ぼくにとって、とても大切な一冊。今の時代では、堀辰雄と言う作家はダサい作家の分類に入っているのかもしれませんが、ぼくはあらゆる意味において、未だにこの方の影響から抜け出すことができません。『雪の上の足跡』なんて、ほとんど暗記できるほどに読んでいるけれど、何度読んでも涙なくしては読めましぇん。こんなキザなチビが身近にいたら、絶対にいじめてしまうと思いますけれど。
さあ、わたしもあの石仏のことは何もきいておりませんが、どういう由緒のものですかな。かたちから見ますと、まあ如意輪観音にちかいものかと思いますが。……何しろ、ここいらではちょっと類のないもので、おそらく石工がどこかで見覚えてきて、それを無邪気に真似でもしたのではないでしょうか?『大和路/樹下』
「石工がどこかで見覚えてきて、それを無邪気に真似でもした」ような石仏に、奈良で出会えますように。そして恋人に手紙を書きましょう。未来の恋人に。

















