
05年11月28日(月)
帰りに、本屋さんで『トーベ・ヤンソン短篇集』を購入しました。
本を買ったのは、ずいぶん久しぶりのような気がします。
ようやく、新しい住居に慣れてきたのかな。
夜に、映画『北斎漫画』を観ました。
小学生の頃に始めてこの映画を観たときは、タコと樋口可奈子のあまりにもエロ過ぎるからみが衝撃的でしたが、久しぶりに観たら田中裕子の方がずっとえろかった。
ああこれが成長といふものか、と思いました。
『百日紅』でも『北斎漫画』でも、北斎のむすめのお栄さんがとても素敵です。
北斎の人間性にはそれほど強い魅力を感じないのはどうしてだろう?
ぼくはいつも、物ごとの中心となる人物よりも、そのそばにたたずむ人物の方に気が行ってしまう。
そしてそういう人物は、大抵の場合、女性です。
05年11月27日(日)
05年07月22日(金)
年歳三十歳の若さで侘味をもとめる気持ちはおかしい話だけれども、山川の妙を慕い、段々世事を厭じる気持ちである。頃日、私は寒山詩を愛唱している。逃避文学にうつつをぬかしているかたちかもしれない。世に多事の人有り。広く諸の知見を学ぶも、本真の性を識らず。道と転た懸遠なり、若し能く実相を明らかにせば、豈に用って虚願を陳べんや。一念に自心を了せば、仏の知見を開かん。と云うこの詩が好きで、私は多事多才のひとを見ると、意地悪くこの詩を思い出すのだ。私はこの頃、ひまさえあると一人で旅をしている。と言いたいところだが、実はあまりしていない。そしてこの文章は林芙美子さんの随筆のぱくりである。あまりにも好きな文章なので、ぱくらせていただいた。文句があるならかかってきなさい。私はこの頃、ひまさえあると一人で旅をしている自分を想像をしている。あるいは、猫のことを考えている。