
朝、ラジオを聴いていたら、97才でアメリカの高校を卒業したおばあちゃんのインタビューが流れていた。黒人の子供として生まれ、オクラホマで小作農民となり、レイシズムに脅かされてカルフォルニアに移住、十八人の母親となったこのおばあちゃん。1905年生まれの彼女は、二十世紀という時代を通して生きてきたことになるわけだけど、彼女が生きた二十世紀と、これから歴史として語り継がれる二十世紀の間には、どれほどの隔たりがあるのだろうか。ぼくが読み、聞き、観て知る二十世紀と、彼女が経てきた二十世紀は、どこまでが同じ歴史として可能なのだろうか。
八月の公演のちらしをぼちぼちと作り始める。とてもかわいいと思うのだけど、鉄割共は全員無反応。非常にやり甲斐がある。
起床。山に行くつもりだったけど、時計を見ると十時。断念。昨日借りてきた『スリー・キングス』を観る。改めて観ると、すごいストーリーだなこの映画。やっとスパイク・ジョーンズの役が分かった。大変面白い映画でした。
部屋を掃除して、手当たり次第に本をバックに詰め込んでカフェへ。予定を立ててどこかへ行ったり、人と会ったりする休日も良いけれど、何の予定も無く、本を読んで過ごす休日もとても楽しい。カフェに入る瞬間、これからの数時間を本を読んで過ごすのだと思うと、わくわくする。山に登るのと同じくらいわくわくする。インドに旅行するのと同じぐらいわくわくする。好きな人と初めてセックスするときと同じぐらいどきどきする。
先日購入した新田次郎『槍ケ岳開山 播隆&tag=tetsuwarialba-22&index=blended&linkCode=ur2&camp=247&creative=1211">槍ケ岳開山』を読む。笠ケ岳を再興し、槍ケ岳を開山した播隆上人の生涯を描いた作品。ただ己のために出家し、己のために修業をし、己のために山に登った播隆上人。新田次郎の絶妙な語り口に、上人の惑いを肌で感じる。やばっ。感動しそう。槍ヶ岳の山小屋創設者である穂苅親子による『』を読んで、史実としての播隆上人も追いかけてみたい。
『アメリカニズムと神話形成』を読む。アメリカには、国造りとしての神話は存在しない。なぜ、アメリカは神話を持たないのか?そして、神話を持たない国で生まれた文学に、神話批評的な分析を行うことは可能なのだろうか?そんなことを知りたくて読み始める。
夜、退屈だったので鉄割映画組の飲み会に途中参加。なんとなく不思議な面子だった。