03年06月20日(金)

 去年、何を考えたのかあるカルガモが、ぼくの勤める某大学の建物の屋上畑に卵を産んでしまい、十羽程度のヒナが生まれました。太陽光を遮るものも、水場もない人工的な建物の屋上で、水鳥であるカルガモのヒナが育つわけも無く、日一日とその数は減り続け、結局最後には一羽のヒナだけが残りました。そして今年、一人前のカルガモに成長したそのヒナは、生まれ育った屋上に戻ってきて、自分の親がそうしたように、そこで卵を産みました。

 ヒナ

 今年は最初から、大学側がある程度の準備(水場を用意したり)をしていたこともあって、カルガモのヒナたちにとって去年よりは過ごしやすい夏になりそうです。過酷な場所ではありますが、一匹でも多くのヒナが成長することを切に願います。

 夜、烏山へ。鉄割たちと飲む。勉蔵君はずっと自画自賛をしていて、奥村君はずっと文句を言っていて、戌井さんはずっと早く帰って欲しそうで、操さんはずっと沈黙していて、ぼくはずっとえろいことを話していた。

 みさおさんから八月のちらしの絵を受け取る。とても良い感じ。

03年06月19日(木)

 最近走っていなかったので、走る。いつもの二倍走る。いつもの二倍の速度で走る。暖かくなったせいか、公園のあちらこちらで猫が寝そべっている。その度に小休憩をするので、二倍走ってもあまり疲れない。風が強くて気持ちが良い。

 人生を八十年とすると、ぼくにはまだ五十年という時間が残っている事になるわけで、最後の十年間は田舎で何もせずに瞑想して過ごすとして、残り四十年、年に一度の海外旅行で四十カ国に行くことができるし、月に三十冊の本を読むとすると、14400冊の本を読むことができるし、月に一度登山をすれば480回山に愛することができるし、月に二回美術館に行けば960回の芸術観賞ができる。週に一度美味しいものを食べに行けば1920回の幸せな食事ができるし、週に二本の映画を観れば5760の人生を知ることができるし、週に五回散歩をすれば9600の風景を楽しむことができる。友達が何人増えるか、引っ越しを何回するか、公演を何回行うかなどは分からないけれど、一番気になるのは、あと何回の恋愛と何回の失恋をするかということで、こればかりは一回の恋愛とゼロ回の失恋で終わりにしたいものです。

 藤井君が『新耳袋』のことを書いていたけれど、ぼくが最近はまっているのは「死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?」というサイト。2chの某スレッドに書き込まれた話を一話ごとにタイトルをつけて編集したもので、スレッドの数が既に40を越えているだけあって、かなりの数の「洒落にならない話」が登録されている。読み始めると止まらないよ。

 ロッククライミングの訓練をするためのクライミングウォールというものを発見。遊び半分でやってみたら、すぐに手が痛くなって全然登れなかった。しかもなぜか突き指してるし。自宅の近くにロッククライミングの訓練ができるジムはないかと探してみたところ、ロッククライミングジム「ランナウト」なる場所を発見。面白そう。

 今度の日曜日。いろいろと調べものをしたいのだけど、山に行こうかどうか迷っている。雨が降ったら図書館で調べもの、晴れだったら山登りに行こうと思う。

03年06月18日(水)
 今月はベジタリアンに過ごすと決心しておきながら、ミート・イーティングな毎日。やばいやばい。

 ある友人はいつの間にか会社を辞め、ムーミンに会うためにフィンランドへ行っているらしい。今ごろはムーミン谷でニョロニョロの踊り食いなんかを楽しんでいることだろう。心底羨ましい。今年の夏、ぼくはスナフキン・スタイルで決めようと思う。

 シャーマン・アレクシーリザベーション・ブルース』を読む。悪魔と契約してギターの腕を手に入れ、1938年に毒殺されたと言われるロバート・ジョンソン。実は彼は生きていて、1992年、'ジェントルマン'から逃れるためにインディアンのリザベーションにやってくる。ジョンソンのギターはインディアンの手に渡り、彼らインディアンによるブルース&ロックンロールバンド「コヨーテ・スプリングズ」が誕生する。というお話。まだ読み始めだが、やばいくらいに面白い。

 つい最近読んだT・コラゲッサン・ボイルの『おれの行く道は石だらけ、地獄の猟犬がつきまとう』(『血の雨』に収録)という短編もロバート・ジョンソンが主役だった。ほんの数ページの短編なのに、忘れられない迫力があった。1938年、ロバート・ジョンソンの最後の演奏。いくつものイメージを間を挟み、ジョンソンが毒殺される瞬間を描く。語り口を重視する、T.C.ボイル面目躍如の作品。

 ぼくも悪魔に魂を売りたいのだけど。どうすれば良いのでしょう。

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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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