03年05月13日(火)
 『三国志を行く 諸葛孔明篇』を読んでいたらやっぱり中国に行きたくなってきた。もちろん行くとしても例の病気が落ち着いてからということになるけれど、とりあえず地球の歩き方を買ってきて、いろいろと調べてみたところ、他のアジアの国と比べると旅費がかかりそうだ。四川省や雲南省に行きたいのだけれど、1元が16円として、宿が激安で100元、だいたい200元ぐらいするので、3000円ぐらいかかってしまう。うげー。しかも馬鹿みたいに大陸広いし。交通費もかかりそうだなあ。できれば一日2000円ぐらいで済ませたいのだけれど、中国なめてますか?誰か中国に行った事のある人いないかしら。お話を聞かせて欲しい。

 本屋さんを徘徊していたら欲しい本が二冊あった。一冊は、ジョン・バースの翻訳『ストーリーを続けよう』。とても読みたいのだけど、高い。2900円。古本屋さんに並ぶのを待ちましょう。もう一冊は大江健三郎の往復書簡『暴力に逆らって書く』。往復書簡の相手は、バルガス=リョサやソンタグ、チョムスキー、サイードなど。とてもじゃないけど立ち読みできるような内容ではないので、近いうちに買うと思うけど、とりあえず保留。かわりに古本屋さんで『黒人として女として作家として』を購入。アメリカという社会において、黒人であり女性であるというふたつの障壁をもつ彼女たちのインタビュー集。ぼくも含めて、日本でトニ・モリスンとアリス・ウォーカー以外の黒人女性作家の作品を読んだことがある人って、あまりいないのではないかしら。その足掛りとして、このインタビュー集を読んでみようと思います。

 最近、勉蔵君のページにGoogleのRobotが頻繁にクロールにきて、しかも二日後にはインデックスに反映されている。これがいわゆるフレッシュクロールというものなのだろうか?勉像君のページをYahooのカテゴリに登録したから?なのかな。

 夜、稽古。本番まで一週間を切りました。稽古後、お酒を飲みに。いくら痩せようと思っても、毎晩のようにお酒を飲んで腹いっぱい食べていたら、痩せるはずもございません。
03年05月12日(月)
 昼過ぎ起床。休日に遅く起きると、一日が台なしになったような、悲しい気持ちになる。気分を変えるために腕立て伏せを五十回して、外出。

 雑誌『Invitation』購入。特集は「戦時下のニューヨーカーたち」。ニューヨークで活躍するアーティストの9.11以後を追う。作家は、ポール・オースターバリー・ユアグローなどが登場。Salon.comのローラ・ミラーもインタビューを受けている。ローラ・ミラー曰く「作家たちの事件直後の発言には、興味深いものはほとんどなかった。若手作家たちが神と仰いでいるドン・デリーロの発言でさえ、いざ出てきてみたら、どうということはなかった」。これから9.11以後のアメリカの作家たちを追いかけようと思っているぼくには、少し肩透かしのコメント。

 心の底から楽しみにしている数少ない雑誌、「recoreco」のVol.6を購入。「島田雅彦の過剰対談」で、関野吉晴氏と対談する島田雅彦氏は、アメリカについて次のように語っている。「たとえばブッシュ。文明の頽廃を最も体現している人間ではないかと思うんですね。ブッシュだけでじゃなくて、ブッシュのようなアメリカ人は、よその土地に行って、その土地の食習慣や宗教、言語に理解を示し、適応する度合いがかなり低い。アメリカ人は英語しか話さない率が高いし、外国のことはいっさい興味を示さない。ともあれアメリカがナンバーワンでいられることがあればあるほど満足するし、「アメリカが全世界である」と思い込んでいる」。島田雅彦氏は、世界中のアンチアメリカに共通するような、典型的なアメリカ像を蕩々と語る。少なくともこの態度は、文学者のとるものではないと思う。ぼくが文学者に求めているのは、紋切り型のアメリカ批判をぶち壊してくれるようなアメリカ論であり、町のおやじたちが飲み屋で語るようなアメリカ論ではない。それを島田氏に求める気はないが、だからこそ、アメリカという国で創作を続ける作家たちの態度と言動が気になるのだ。

 夜、稽古。今回のぼくは、座頭市のような役。以前、内倉君が座頭市をやっていたときは、すかした感じの座頭市だったのに、今回のぼくは遊星からの物体Xみたいになっている。どうしてだろう。

 帰宅すると、友人である先輩から上戸彩の画像などが大量に届いている。どうやらぼくを危ない世界へ引き込もうとしているらしい。負けないぞ。負けそうだ。
03年05月11日(日)
 朝、九時起床。減量中につき、朝食はグレープフルーツジュースのみ。Webでニューヨーク・タイムズの記者が、記事のぱくりと捏造を繰り返していたというニュースを読む。ニューヨーク・タイムズのサイトを見ると、十ページに渡って事件の経緯を報告している。長いのでまだ読んでいないが、ニューヨーク・タイムズのような世界的な新聞社でも、このような事件が起きてしまうことに驚愕。

 数年前、理論物理学者であるアラン・ソーカルが、「ソーシャル・テクスト」という論文誌に、「境界を侵犯すること」という論文を発表した。論文は、カルチュラルスタディーズやポストモダンの専門家による審査を通過して掲載されたわけであるが、実はこの論文はソーカルが意図的に書いた出鱈目なものであり、用語の誤用、意味不明の内容、適当な引用などをつなぎ合わせて、それらしい論文に仕上げたものだった。意味のないパロディーの文章が、その分野の専門家たちに多く読まれるはずの研究誌に、正式な論文として掲載されてしまったのである。ソーカルは自ら実例を挙げることによって、現代思想が概念の複雑なものになりすぎて、専門家ですらその内容を判断することができなくなっていることを厳しく非難したのだ。この事件は、掲載された雑誌の特集が「サイエンス・ウォーズ」だったことから、『サイエンス・ウォーズ事件』と呼ばれている。

 今回の報道が真実であれば、事件の当事者であるジェーソン・ブレア氏の記者生命が絶たれたことは間違いないだろう。そうであるならばここはひとつ開き直って、次のように主張すべきだ。「今回の事件を起こした目的はふたつある。ひとつは、ニューヨーク・タイムズの原稿の審査の曖昧で杜撰な実情を世間に暴露してその管理体制を非難すること。もうひとつは、そのようなメディアの情報を鵜呑みにして生きている世界中の人々に対して警鐘を鳴らすことである」と。そして最後に、「パクリで世論を動かせるし、捏造で歴史を作ることができる。それがメディアというものだ。それでもあなたはメディアを信じるか?」という問い掛けも忘れないで欲しい。言い切れ。自信をもって。人間、言ったもん勝ちだ。

 昼、映画『あずみ』を観に行く。原作が好きだからと言い訳をしながら観に行ったが、実は上戸彩にマジぼれの自分が怖い。客は中高生ばかりで、少し恥ずかしい。

 夜、稽古。暇。今月号の『Studio Voice』を読んでいたら、ファーガデリックのインタビューが載っていて、奥村君がSILASとTONITEのことを教えてくれた。今度一緒にTシャツを買いに行こうという話になる。洋服に疎いぼくは、彼のような友人はとても貴重。

 稽古終了後、焼鳥屋へ。次の公演の次は、八月の上旬にあるらしい。さらに八月の中旬には、地方へ行くという話が進んでいるとのこと。七月の下旬には稽古が始まるので、上旬から中旬ぐらいに山登りに行こうか。今年はどこへ行こう。

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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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