
何年かぶりに大風邪をひいてしまい、先週の土曜日から昨日までほとんど動くことができませんでした。日曜日に、風邪が直ったものと勘違いして自転車で20kmも離れた場所に飲みに行ってしまい、帰宅して熱を計ったら三十九度を越えていて、それ以降は昨日まで寝たきりの生活でした。食糧を調達しに外にでると、歩くだけで足の裏が痛くて、まるでゴルゴダの丘を登るキリストの気分。ひとりぐらしの辛さが身にしみます。
熱に苦しみながら、なぜか寝込む直前に観た『サイドウェイ』の夢を何度も観ました。中年男ふたりのワインテイスティングの旅。たしかにとても面白い映画だったけれど、まさか夢にまで出てくるとは思わなかった。見終った直後の感動よりも、あとから感じる余韻の方が楽しめる映画なのかも。どうせ夢に出るなら、『ビフォア・サンセット』の方がよかったなあ。
今週末は天気も良いらしいので、それまでには完治して遊びに出かけられるようにがんばります。しかし、風邪で喉がイガイガのときに食べたいちごのおいしさが忘れられません。

今世紀最大の部屋の掃除をしました。部屋にあるいらないものを捨てて捨てて捨てて捨てて捨てまくりました。
本棚を整理したら、学生の頃に購入した前衛演劇の書籍が山ほどでてきました。今となっては自分でも信じられませんが、その昔のぼくは前衛芸術というものに強く魅かれていたのです。うーん、未来派に関する本以外はぜんぶ古本屋さんに売ってしまおう。過去の自分と決別だ。
夜、部屋があまりにも片付き過ぎたせいか、珍しく眠れません。眠れない時は眠らないに限ります。電気をつけて、シス・ハストヴェットの『目かくし』を読みました。真夜中に音楽をかけずに本を読んでいると、その静けさが下手なBGMよりもずっと気持ちを高揚させます。久しぶりに明け方まで読書。ふと本棚を見たら、心なしか寂しそうに見えて、どきっとしました。

映画『ビフォア・サンセット』を観ました。前作『恋人までの距離』が大好きなのでとても期待していたのですが、予想以上にすばらしかった!上映が終了して、エンドロールが終わっても立ち上がれないぐらい感動。気持ちはすっかりジェーシ。とにかくもう、ジュリー・デルピーが素晴らしすぎます。ニーナ・シモンの曲に合わせて、真似ながら踊る彼女の姿が頭から離れません。はああ。
噂によると、監督は今後もこの映画の続編を撮り続けるそうです。次はまた十年後ぐらいかな。とても楽しみ。
夜、テレビでのら猫のドキュメンタリーが放送していました。ああ、のら猫って本当にいいなあ。うちにも通いの猫が現れないかな。
猫のブログはたくさんありますが、のら猫好きのぼくとしては、このブログが一番のお気に入りです。