
『レス・ザン・ゼロ』に続くブレット・イーストン・エリスの第二作目、『ルールズ・オブ・アトラクション』が映画化されました。これで『レス・ザン・ゼロ』から『アメリカン・サイコ』までの初期の三作品は全部映画化されたことになるのかしら。
相当に楽しみなのですが、ここやここやここ辺りののレビューを観ると、かなり評価が低く、不安になってしまいます。まあ、でもねえ、映画ばかりは自分の目で観てみないとなんとも言えませんから。
最近思うところあって80年代のアメリカ文学をランダムに読んでいるのですが、ださいださいと思っていた80年代アメリカ文学も、改めて読んでみるとなかなか面白くて、マジソン・スマートベルの『ゼロ・デシ・ベル』なんか、以前に読んだときは、音響技師がバーでテープレコーダを回して自分とまわりの音を録音し続けるという設定がとても陳腐でつまらなく感じたのですが、今読むとそれが逆に面白くて、設定もストーリーも語られている内容も、全部新鮮に感じてしまいました。バタ臭さは残るけど。
いわゆる「あらかじめ失われた世代」の作家は、日本で言えば明治以後の日本文学の黎明期が過ぎた頃に登場して、明治後期から大正にかけて活躍したおぼっちゃん小説家たちみたいな感じで、ぼくの中でイメージがとても悪いのですが(『アメリカン・サイコ』なんか、完全にギャグとしか思えないし)、それはもしかしたらぼくが思いっきりその時代を体感した世代だからかもしれません。今ちょっくら離れたところからそれらの作品を読んでみると、以前とは全然違う印象を受けますもの。
で、『ルールズ・オブ・アトラクション』ですが、日本でいつ公開されるのか、あるいは公開自体がされるのか、さっぱりわかりませんが、とりあえずポスターがかわいいのです。
先日、某友人宅に招かれ、『地獄の黙示録ー完全版』を大きなプロジェクターで観ました。それが大層面白かったので、別の友人にその話をしたところ、その友人もちょうど『地獄の黙示録ー完全版』のDVDを買ったところだと言うことで、朝方までその友人の家でお酒を飲みながらDVDを流しっぱなしにして、エロトークで盛り上がりました。
「完全版」は、オリジナル版でカットされていたシーンを追加したもので、それらのシーンはコッポラが不要と判断してカットしたわけですから、蛇足ということになるのでしょうが、それらのシーンの中には重要なものもいくつかあって、たとえばキャストが不満でカットされたというフランス人の領主のシーンなどは、それがあるのとないのとでは映画の印象が変わってしまうような、そこまでは言わなくともそれに近いぐらい重要なシーンなのではないか、などと個人的には思ってしまったりして。
それで、こんなページがあるのですが
このサイトは、『地獄の黙示録』に関するいろいろなエピソードを紹介しています。
「サム・ボトムズが本物のドラッグを服用させられた」とか、デニス・ホッパーが「朝から晩まで麻薬漬けで台詞をまるで憶えていなかった」とか、丸々と太ったマーロン・ブランドが演じるカーツ大佐の設定を「女を何人もはべらせ、マンゴの喰い過ぎで太ったんだ」ということにしようとしたところ、でぶを気にしていたマーロン・ブランドがそれを拒否したとか、当初主役のウイラードを演じる予定だったハーベイ・カイテルが、七年間拘束の契約書を突きつけられて、主役の座を降りたとか。コッポラが、どれだけ自分勝手に苦しんでいたかとか。
原作というか元ネタというか、ジョセフ・コンラッドの小説『闇の奥』は未読なので、暇を見つけて読んでみましょう。
ぼくはおんぴーちゃんというバンドでドラムを叩かせていただいておりますが、このおんぴーちゃんというバンド、とにかく演奏に覇気がございません。ちょっと気を抜くと、ダブだかなんだか知らないけどスカスカなベースラインなんかを弾き出す輩がおりまして、弾きながら小さい声でタイトにタイトになどと呟いております。そのような時にはドカドカバタバタズタズタドコドコとドラムを叩き、音の隙間を完全に強引に埋めてしまうのが僕の使命なのでございます。
今にして思うと、『イノイノ』と言う曲を初めてやったときに、シンバルとかはあまり入れないで、ただひたすらリズムを刻んでいて欲しいなどと言われたような記憶がなきにしもあらずなのですが、なんつーか、一言で言えば、知るかって感じ?ドカドカバタバタズタズタドコドコと心ゆくまでドラムを叩かせていただいております。嫌なことがあったときとか、特に叩きますよ、余計なシンバルとか。曲のイメージなんて関係ないもの。特に最近は悪いことが続いているので、今度のライブなんかでは音の隙間が一切存在しないような、そんなドラムを叩かせて頂きたいと、このように思うわけであります。ただし、早い曲は駄目です。体力が追いつかないので、ドカドカバタバタズタズタドコドコと叩くことができません。ゆっくりの曲で、ドカドカバタバタズタズタドコドコと叩かせていただきます。
それで、そんなおんぴーちゃんのライブがDoorsの19日公演終了後に行われるらしいのです。鉄割ナイトクルージングパーティーで。皆さま、是非とも来てください。さらにCDなんかも相当残っているそうです。詳しくは桜庭勉蔵君のオフィシャルサイトへ。