天気がよかったので、久しぶりに石神井公園を散歩しました。
平日の昼間の公園散歩は、本当に気持ちがいいです。人も、空気も、時間も、とてもゆるやか。都心でもなく、かといって郊外でもない中途半端な場所にあるこの公園の雰囲気が、とても心地よい。
休日は家族づれや恋人たちであふれているこの公園も、平日はほとんどおじいちゃんたちしかいません。将棋をしているおじいちゃんや、釣をしているおじいちゃん、ベンチに座ってひなたぼっこをしているおじいちゃんなどなどなど。ひとりのおじいちゃんが、ぼくに向かって池を指さして「みてみな。鯉が一ヶ所に集まってるだろう。あれは寒いからなんだよ。おれたちと一緒だよ」と言ってきました。「いやあ、そんなことないですよ、まだまだお若くて」と、わけのわからない返事をしてしまいました。

今日の散歩の目的のひとつは、猫に会うことです。いますいます、みんなひなたぼっこをしています。町ののら猫と違って、公園ののらはエサをもらうことに慣れているので、人が近づいても全然逃げようとしません。かわいいったらありゃしません。一番右端のねこは、鳴声を発することができないらしく、撫でると「こほっ、こほっ」と咳のような声で返事をしました。かわいいったらありゃしません。

家から歩いてすぐのところに、こんな良い場所があるのですから、引っ越しもなかなかできないわけです。

三月です。先週、春一番が吹いたので安心していたら、あいもかわらず北風がぴゅうぴゅうと吹きまくり。
冬の日の入りが早い頃は、帰りに自転車で走りながら、幸魂大橋から荒川の北に拡がる夜景(場所によってはAKIRAの世界みたいになってる!)を見るのがとても楽しみでした。最近は日が沈む時間が遅くなってきたので、まだ明るいうちに大橋を越えてしまうのが少し残念です。でも、朝方のきらきらと光る川と湖の姿は健在ですからね。もう少し季節が進むと、夕焼けが一番きれいな時間に橋を越えることになるし。風景は、季節とともに変わるのが楽しい。
夜、鉄割の稽古へ顔を出しました。今週末のなってるハウスのイベントには、ぼくも少しだけ参加します。好き勝手に、誰の制約も受けずに自由気ままに楽器を演奏します。うふふ。お時間のある方はぜひともお待ちしております。
稽古終了後、安い居酒屋でお酒を飲んで、その後、戌井さんの部屋でコーヒーにラム酒を入れていただきました。ジャームッシュの新作『コーヒー&シガレッツ』の話から、たばこの話になりました。たばこを吸わない身でこういうことをいうのはなんですが、ぼくはたばこを吸う姿が様になる人が大好きです。ぼくの父は、たばこを売ってぼくを育ててくれたのですが、さすがにたばこを吸う姿(だけ)はかっこよかった。
そして、ぼくの理想のたばこを吸う姿、まさしくコーヒー&シガレット。

この方に関する詳しくは、勉蔵くんのレビューをごらんくださいな。
家に帰ったら、値下げしていたので注文した『SMOKE』のDVDが届いていました。
ちゃこさんと戌井さんと弟くんと、小沢昭一の唄を聞きに横浜の桜木町へ行ってきました。会場はおじいさんおばあさんだらけ、ぼくたちは確実に最年少です。でも、こういう雰囲気は嫌いではありません。ビールとかきぴーを手に、昭和芸能を堪能しました。
小沢さんの唄は思いの他素晴らしく、いままでの昭和芸能への否定的な思いが、少し薄らぎました。公演のあとも、小沢さんの東京音頭の「はぁ〜」というかけ声とその佇いが心に残っています。
その後、そのまま横浜で満州焼きなどをつまみにお酒を飲んで、良い気分でお店を出たら終電ぎりぎりでした。お酒を飲んで良い気分の時に慌てるのは、とても辛いことです。





