古本屋さんで桶谷秀昭著『北村透谷』を購入しました。この本は、透谷さんの詩歌を中心にして彼のことを論じています。少しでも彼の世界に近づけるように、中国茶を飲みながら、ゆっくりと読書したいと思います。
そういえば先日、別の古本屋さんで田中小実昌さんが訳したミステリーを、タイトルがかっこいいという理由で何冊か購入したのですが、そのどれもがシリーズものの第二弾とか第三弾で、いまいち読む気が起きません。シリーズものは頭から読まないと気持ちが悪くて仕方がないのです。ならば買うなと思われるかもしれませんが、それを買ってしまうのが楽しいのです。文句があるならかかってきなさい。
昨晩は二十時前に就寝、十三時間以上眠りました。中島くんが生首を持って「号外!号外!」と叫びながら走り回っている夢を見て、目覚めはあまり良くありませんでした。
夜に、かっきんさんのライブへ行きました。会場は、祖師ヶ谷大蔵の素敵なカフェ『Muriwui』です。かっきんさんとは、以前に対バンドなどをしたこともあるのですが、ぼくは毎回そうとうに酔っ払っていたので、かっきんさんの演奏をまともに聞くことができていませんでした(ごめんなさい)。今回改めてかっきんさんの演奏を傾聴して、本当に感動をいたしました。これは、音楽だなあと思いました。一緒に演奏をしているみなさんもすばらしかった。おざわさんがギターを弾いていたのですが、ぼくたちと演奏するときとは、まるで別人の様子。たぶん、別人だったのでしょう。「マイ・ブルー・ヘブン」がとても良かった!
週末に、好きな友だちと一緒に、こんな素敵なカフェでゆるやかな音楽を演奏できるなんて、うらやましいかぎりです。そんな大人になりかった。ぼくは、ライブハウスの雰囲気よりも、カフェのゆったりとした雰囲気の方が好きなんだ。よ。
世田谷へ行くときはいつも、西荻窪を経由する感じに、裏道を自転車で走って行くのですが、その途中にとても気になる杉並の通りがあります。ちょうど久我山と三鷹台の間ぐらいのどの駅からも一番離れているあたりの、小さな坂道のある通りなのですが、これといった商店街もなく、古い佇いの家々が並び、うらぶれた感じの神社があるだけ、夜と昼ではまったく異なった印象を受ける素敵な通りです。
その大好きな裏道の、中でも一番気になるのは、通りの最後にある小さな小屋です。おそらくはこれも神社なのだと思うのですが、あまりにも寂しくて不思議な雰囲気を醸しだしていて近寄りがたく、今だその近くまでは行ったことはありません。いつもその小屋を遠目に見ながら、将来の自分があの中で雨の音に耳を傾けつつ本を読んでいる様などを想像して、にやにやしています。
厭世的な自分を想像するのって、現実逃避でとても楽しいのです。





