02年07月17日(水)
 たまには鉄割の人とも交流をしなくてはいけないなと思い、中島君と内倉君と三人で「プレッジ」を観に行ってきました。

 ショーン・ペンの監督作品を観るのは初めてだったのですが、とても面白い映画でした。一緒に行った中島君は、食事のシーンがあまりないことが残念だったみたいですが、クロッシング・ガードよりは面白かったみたいで、ショーン・ペンが監督した過去の三作品に順位をつけると、一位がインディアン・ランナー、二位がプレッジ、三位がクロッシング・ガードだと言っていました。
 インディアン・ランナー、いろいろな方が絶賛しているので、今度観てみよう。

 映画自体はストーリーが好みだし、映像も素敵だったので満足しているのですが、冒頭とラストのジャック・ニコルソンの演技が宗形に見えて仕方がなくて、そのことを二人に話すと、中島君はベニシオ・デル・トロの演技が宗形に見えて仕方がなかったと言い、内倉君はミッキー・ロークの演技が宗形に見えて仕方がなかったそうです。
 いい加減、宗形の呪縛から解放されたい。

 映画館を出たあと、男三人で恵比寿で食事をしました。内倉君が、「ぼくは思うんだけど、自分の頭で考える、自分の力で稼ぐ、当たり前のことだよね」と言っていたので、「それ、矢沢永吉が同じこと言ってたよ」と突っ込んだところ、テーブルの空気がおかしくなりました。大人の関係って難しい。

 ところで、オープニングの雪山のシーンを観ていたら、数年前に観た『スウィート・ヒアアフター』がまた観たくなって、帰りにビデオレンタルで借りて観たのですが、数年間にみたときよりもずっと面白かった。ぼくのまわりでこの映画を面白いと言っている人はひとりもいないけど、とても良い映画だと思いました。前回観たときはこんなに面白い映画だと思わなかったのですが。

 米国の『The Sweet Hereafter』のオフィシャルサイトでは、Screenplayが読めてしまったりします。

 ぼくはイアン・ホルムが地味に好きなのですが、彼がこの映画でかぶっていたロシアン帽がとてもかわいかったので、今年の冬はロシアン帽で勝負をしたいと思います。
02年07月16日(火)
とても良い顔をしているこの方。

織田君

明治十三年の写真で、織田信福という方らしいのですが、一体何をした人なのかさっぱり分かりません。
誰なのだろう、この人。ああ、興味が。
02年07月15日(月)
 朝九時、あまりの暑さに起床。
 頭がぐにゅぐにゅしていたので、すっきりする映画が観たいと思い、渋谷に『ゴースト・オブ・マーズ』を観に行きました。

 予想はしていたものの、劇場に入るとそこはまるでダニエル・クロウズの「Ghost World」のようで、ぶつぶつ何かを言っているでぶとか、しきりに頭の髪の毛を気にしているハゲとか、ブラックジャック並に右半分がやたら黒いやつとか、必要以上にいちゃついている中年のカップルとか、おしっこの臭いを漂わせている浮浪者風の男とか、BMIが15を切っているのではないかというくらい痩せたガリとか、1秒間に五回ぐらい眼鏡の位置を気にしている眼鏡君とか、その中にいて全然違和感のない僕とか、月曜日の第一回目の上映を観ようなんていう人間にろくな奴はいません。
けれども、こうして見渡すと、鉄割の稽古場と何も変わらないことに気付く。

 『ゴースト・オブ・マーズ』は、阿部和重とか中原昌也とかがあちこちのメディアで大絶賛していただけあって、とても面白かったです(ぼくはこの両者共、作品を読んだことはないのだけど)。ぐじゅぐじゅしていた頭がむにゅむにゅになりました。未来の世界を描いたこの映画は、全然未来っぽくなくて、それがとても良かったです。やっぱり、スカッとするにはレーザービームではなくて、マシンガンでしょう。殺されるためだけに出てくる火星の先住民の幽霊たちには愛おしさすら感じました。
 頭がぐにゅぐにゅしているときに観る映画は、何の期待もなく観れて、観ている間は集中できて、観終えたらすっかり忘れてしまうような映画に限ります。
 まさしくジョン・カーペンター。

 ところで、『ゴースト・オブ・マーズ』のオフィシャルのサイトは、他の映画のサイトと比べると、いろいろな人のエッセイやらコメントやらが長文で読めて、訪れてとても楽しいサイトだと思うのですけど、いかがでしょうか。

 映画館を出て、ブックファースト1によって新刊本を物色。
 特に面白そうな新刊がないので、スタジオボイスの今月号(「ポストモダン・リターンズ」)と堀江敏幸「郊外へ」、前から読みたかった武田百合子「富士日記(上)」、ウィリアム・T・ヴォルマン「蝶の物語たち」などを購入。一気にトートバックが重くなる。うーん。

 その後、渋谷から原宿まで歩く。途中、明治通り沿いにあるブリスターに寄ってアメリカのコミック系アーティストのオムニバス「9.11」を購入。Vol.2も売っていたけれど、とりあえずVol.1を読んでみよう。

 そのままさらに歩いて、相当歩いて図書館に行く。その図書館の二階に上がる階段の正面には、馬鹿でかい「熊野路」の絵が飾られていて、それを観るたびに那智の滝に呼ばれているような気がする。
 いくら呼ばれても、今年はぼくは東南アジアに行ってしまうのよ。ごめんね。
 図書館で、絶版になっている松山巌の「百年の棲家」などを借る。
 帰りにちょっと贅沢して高めの白桃を買う。

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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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