
05年03月18日(金)
最近、武田泰淳・百合子夫妻の『新・東海道五十三次』を読みはじめました。夫婦で車で走る東海道の旅。文章は泰淳さんによるものですが、登場する百合子さんが素敵すぎます。電車の中で読むとにやにやしてしまうので、注意が必要。ところでこの本、「東海道」といっても、東海道以外もかなりあちらこちらに寄り道をしているので、どちらかといえば、東海道周辺旅行、という感じですね。
去年の秋頃に、自転車で京都から東京までの東海道を走破したのですが、その前後に『東海道中膝栗毛』を読み、さらに広重の五十三次の浮世絵を観ました。それまで、浮世絵というものをちゃんと観たことがなかったのですが、すごくかっこよいのね、浮世絵。武田さんも「とにかく、安政五年九月六日、六十二歳で病没した広重という画家は、えらい男であった」と書いているし、池波正太郎さんも「広重の木版画の色彩こそ、江戸の色彩だ」と絶賛しています。そうだ、広重の浮世絵のことを調べてみようと思っていて、すっかり忘れていた。
夜、中屋敷で天麩羅とせいろを食べました。蕎麦つゆがしょっぱく感じたのは、まだ体調が戻っていない証拠。