
03年02月01日(土)
なんだか最近、Alex Greyがやたらとお気に入りなのです。ぼくのパソコンの壁紙には、彼の作品を使用しているのですが、初めて見た人は大抵ひきます。でも、かっこよくないですか?
この人、作品を見てもらえばわかると思いますが、ばりばりの神秘主義者でして、チベット密教、超心理学(!)などの精神世界、解剖学(ハーバード大学医学部の解剖学博物館に勤めた経験もある)、さらに自らの神秘体験をもとに作品を制作しています。
以前に雑記で書いたかもしれませんけど、「ZIG ZAG ZEN」という本のアート監修なんかもやっておりまして、その本の中でも文章を書いているのですが、自著のなかでもばりばりにその神秘主義っぷりを書き記しております。こんな感じ。
それはまるで、「真の」物質界は錯覚のベールに包まれ、いまそのベールがはがされると、因果関係と創造のエネルギッシュな足場、究極のリアリティーである永遠と無限がわたしたちの前に、わたしたちを通して、あからさまにあばきだされているように思えた。過去と未来、小宇宙と大宇宙、雄と雌、自と他といった両極性がすべて衝突もなく合体し、超越している。といって、意識が消滅することもない。もちろん、わたしたちはそれぞれ、この状態が自分の純化した自己そのものであると感じた。「わたし」とは、その広大なネットワークのある一点で、その領域全ての点と「わたしの」ユニークな関係をつくっている。その格子状の光が発する地面となっているのは、無限の空(くう)らしい。わたしたちふたりは、宇宙のすべての生物や無生物、つまり「神」と自分たちが、決定的につながっていることを理解した。「光」がわたしたちのスピリチュアルな核であり、この格子の領域にある深遠に超越した至福へと最終的に帰っていくのだから、死を恐れるには及ばないのだと感じた。
典型的な神秘主義者の弁ですね。作品は面白いのに、書いていることはじぇんじぇん面白くなーい。

一度で良いから、このような神秘主義の方とお話をしてみたいものです。どぜう鍋でもつつきながら、熱燗をキュッとやって。