02年04月13日(土)
古本屋でキャシー・アッカーの「アホダラ帝国」を発見、速攻で購入。この本の初版本は、古本屋では普通2000円から3000円ぐらいで売っているものなのですが、800円で買えました。

このキャシー・アッカーと言う人、今ではちょっぴりださい分類に入ってしまっているかもしれない女流作家さんなのですが、僕は結構好きなのです。
ほら、80年代にいたじゃないですか、シンディー・ローパーとか、マドンナとか、ローリー・アンダーソンとか、あんな感じで登場した、スキンヘッドに入れ墨のパンク姉ちゃんで、作品はアバンギャルドというのでしょうか、今となっては懐かしいタイプの作品です。ポストバロウズの女性旗手ですね。
「アホダラ帝国」は、アブホールというサイボーグ黒人女と、シーヴァイというぽん引きの海賊が、交互に語り手になって世界を探求する過程を語る愛の物語?という形式をとっています。まあ物語というにはプロットが混然としているし、実験小説に近い(というと怒られるかもしれないけど)のですが、とにかくあの時代特有の臭いがぷんぷんとします。
「アホダラ帝国」はサド、フロイト、ウィリアム・ギブソンなどの文体をパロディというか剽窃しているらしいのですが、そんなことはさっぱり分かりませんでした。っていうか、書いた本人も誰を使ったか、何処に使ったかを忘れているみたいです。

以下引用
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自由とはまさにマンコ。
チェ・ゲバラは自由がマンコなのを見て彼女をベッドに連れてった。そのベッドは時のベッド。あるいは苦痛の水を与えられたバラの咲く花壇(フラワーベッド)。夜明け間近になって二人は眠りに落ちた。
自由はチェのことをどう思ったのか?女がどう思うかなんて誰か知ってるの?女って、思えるの?いいや。かれが夢から目覚めると、彼女はぶっちらばってた。
以来、チェは夢の中にしか安住できなかった。ニューヨークでデトロイトでLAでニューキャッスルでマルセイユでベイルートで。巣。人々が自らの欲望で発狂しているところ。発夢しているところ...
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このパンクおねえさんは、1997年に癌で死去しています。最後の作品は「Pussy,King of the Pirates(海賊王まんこ)」。

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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
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