
03年12月08日(月)

今週末は鉄割電子映画の上映会です。みなさま、御来場お待ちしておりますので、是非ともお越しください。忘年会なども兼ねて。
先日、思うところあって、内村鑑三の『代表的日本人』を読んでいたのですが、西郷隆盛の最後が、次のように書かれておりました。
一八七七年九月二四日の朝、官軍の総攻撃が城山に向かって開始されました。西郷が同志とともに迎撃のために立ち上がったとき、一発の銃弾に腰を撃たれました。まもなく少数の味方は全滅、西郷の遺体は敵方の手におちました。
「無礼のないように」
敵将の一人が叫びました。
「なんと安らかなお顔のことか!」
別の一人が言いました。西郷を殺したものがこぞって悲しみにくれ、涙ながらに葬りました。今日も西郷の墓には、涙を浮かべて訪れる人の群れが絶えません。
もっとも偉大な人物が世を去りましたが、最後のサムライであったのではないかと思われます。内村鑑三の『代表的日本人』
そういえば映画『ラストサムライ』は西南戦争がモデルになっていると、どこかで読んだことを思い出し、早速観てきたのですが、いやはやびっくりしました、 もろ『ダンス・ウィズ・ウルブス』じゃん。西洋人がアジアの人々の生活に触れて開眼するパターンの映画、いい加減にやめてください。それに、『キルビル』でようやくアメリカ映画での日本の描き方がまともになってきた と思っていたのに、ぜーんぶぶち壊しです。こんなの見て「やっと日本が正しく描かれた」とか言って喜んでいるあほうは誰ですか。
とはいえ、個人的な感情を抜きにしたら、とても面白い映画でした。はは。心から愉しんでしまった自分がとても口惜しくて。役者さんもみなさんとても良かったし。
どなたか、『武士道』ではなくて、鈴木大拙の『日本的霊性』をもとに日本の映画を作ってください。