
02年05月10日(金)
天気が良いのでお散歩をしていたら、内田春菊の「クマグスのミナカテラ」が道に落ちていました。
拾い上げて、公園で熟読。
この「クマグスのミナカテラ」は、もともとは「クマグス」という題名で十年ぐらい前に書かれたもので、当時二巻まで出ていたものが、単行本未収録分を含めて一冊の文庫となって出版されたものです。
明治17年以降の日本の一生懸命西洋化時代を舞台として、日本人の可能性の極限と言われた南方熊楠や、その周辺の若者たちを中心に、彼らが新しいものを求めて駆けずり回っている様を描いたお話でして、まあ、青春物とでもいうのでしょうか。
思えば、山田美妙なんて今では埋もれてしまっている文学者の名前(最近また作品集が出たけど)も、この漫画で知ったんですよねえ。
すごく面白かったのですが、単行本が二巻まで出たところでぷっつりと終了。それ以降は待てど暮らせど続きが出版されることはありませんでした。
内田春菊自身が語るところによると、原作があまりにもつまらなかったので、直しを入れる時間を考慮して原作原稿を渡すように編集者にお願いしたのに、それを全然守ってくれなかったからぶちきれて描くのをやめたとのことです。
本当に好きだったのにな、この漫画。残念でなりません。
さて、この漫画、内田春菊が言うには、歴史物というだけでありがたがる人や、映画みたいな漫画をありがたがる人にはとても評判が良かったそうです。
もちろん、皮肉混じりだとは思うのですが。
そう言われてみると、ぼくは歴史物というだけで飛びついてしまうし、映画みたいなコマ割りとか展開の漫画が好きなので、確かにそれは正しいかも。
拾い上げて、公園で熟読。
この「クマグスのミナカテラ」は、もともとは「クマグス」という題名で十年ぐらい前に書かれたもので、当時二巻まで出ていたものが、単行本未収録分を含めて一冊の文庫となって出版されたものです。
明治17年以降の日本の一生懸命西洋化時代を舞台として、日本人の可能性の極限と言われた南方熊楠や、その周辺の若者たちを中心に、彼らが新しいものを求めて駆けずり回っている様を描いたお話でして、まあ、青春物とでもいうのでしょうか。
思えば、山田美妙なんて今では埋もれてしまっている文学者の名前(最近また作品集が出たけど)も、この漫画で知ったんですよねえ。
すごく面白かったのですが、単行本が二巻まで出たところでぷっつりと終了。それ以降は待てど暮らせど続きが出版されることはありませんでした。
内田春菊自身が語るところによると、原作があまりにもつまらなかったので、直しを入れる時間を考慮して原作原稿を渡すように編集者にお願いしたのに、それを全然守ってくれなかったからぶちきれて描くのをやめたとのことです。
本当に好きだったのにな、この漫画。残念でなりません。
さて、この漫画、内田春菊が言うには、歴史物というだけでありがたがる人や、映画みたいな漫画をありがたがる人にはとても評判が良かったそうです。
もちろん、皮肉混じりだとは思うのですが。
そう言われてみると、ぼくは歴史物というだけで飛びついてしまうし、映画みたいなコマ割りとか展開の漫画が好きなので、確かにそれは正しいかも。