06年10月05日(木)

ちょいとぼーっとしていたら、何時の間にか2007年になってしまいました。明けましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。
今年の目標は、正しく生きることです。
さて、日記の続きに戻ります。

あまりの暑さに夜中の三時に起床。どんな場所でも、どんな状況下でも、熟睡できるということがぼくの特技だったのですが、暑さと不安でほとんど眠ることができませんでした。こりゃ、このままテントの中にいても、朝まで眠れそうにないな。水も残りが少ないことだし、夜中のうちに行けるところまで行ってしまおう。と思いたち、出発することにしました。

ヘッドライトをつけて、テントの外にでます。空に星や月の光はまったくなく、ライトの光が飲み込まれてしまいそうな暗闇です。テントの周りを照らしてみると、おや、砂の一部が丸く濡れているぞ。うーん、雨でも降ったのかしら。どうみても、動物のおしっこの跡なのですが、この部分だけピンポイントレインが降ったのだと、自分に嘘をつきました。っていうか、恐いので、さっさとテントをたたみましょう。

せっせとテントをたたんでいたら、なぜか砂漠で死体を埋めているマフィアの気分になってきました。ふふふ。ボスの言いつけに背いたお前が馬鹿なのさ、とつぶやいたり。砂漠には、無数の死体が埋まっているんだぜ。

さて、出発です。ここから、約30kmほど進むと、Fennerという小さな町に到着します。そこまでの辛抱すれば、水も食糧も手に入ります。頭のヘッドライトと、自転車のライトの光のみを頼みにして、自転車を走らせます。
時おり、はるかかなたに、対向車線側を走る車のランプの光が見えます。道路は、数キロ先まで延びているので、光はなかなか近付いてきません。光が見えてから、実際に通り過ぎるまでが、とてもとても長く感じます。暗闇のせいでしょうか、とてもとても長く感じます。

こんなに完全な暗闇の中にいると、考えずにはいられません。ぼくは、宇宙の、どこにいるのだろう。

しばらく進むと、灯りと共に小さな町が現れました。時計を見ると、五時前です。自動販売機でもないかな、と思って少し探してみたのですが、見当たりません。工場らしき場所に、数人の人影が見えたのですが、さすがに恐かったので話かけませんでした。砂漠には、無数の死体が埋まっているのですから。

ようやく、朝焼けが見えてきました。あー、なんかいい感じ。喉がからからで死にそうだけど、いい感じだから許してあげよう。

虹だ!遠くの方に虹が見える!っていうかいつ雨が降ったのさ!?やっぱりあのピンポイントは雨だったのか?

六時過ぎ、Fenner到着。喉の渇きが限界を越えています。お店を見つけて、急いで一番でかいサイズのコーラを購入。フランクフルトも購入。んもー、こんなにうまいコーラを飲んだのは、生まれて初めてだよ。うめー。

ここからは、しばらくの間フリーウェイを走ります。なんとなく、空模様が怪しい感じ。

アメリカは、送電線までも馬鹿でかい。いや、実際には日本と変わらないのだろうけれど、空が広いせいか、やたらと馬鹿でかく感じます。迫力満点。

東に向かうにつれ、少しずつ天気も回復してきました。今日は、アリゾナへの入口、Needlesに宿泊する予定です。あともう少し!

すっげーなげー登り坂が続いたと思ったら、今度はすっげー長い下り坂が続きます。なんだか、アメリカに来てから、のぼっておりてのぼっておりてを繰り返しているような気がする。そしてこれからも、のぼっておりてのぼっておりてを繰り返すような気がします。

あー、やっと町が見えてきた!愛しのマクドナルドまであと7マイル、11kmちょいだ!っていうか、まだ午前中だ!気温上がりまくりだ!

そんなこんなそんなでようやくNeedlesに到着。午前11時。まだモーテルにチェックインするには早すぎるので、少し町をぶらぶらしましょう。

Needlesは、とても静かで小さな町です。特になにか名所のような場所があるわけではないのですが、雰囲気がとても良い。人通りも、走る車の数もそれほど多くない。どうしてこんなに気持ちが落ち着くのだろうと思っていたら、路上にゴミがほとんど落ちていないことに気づきました。素敵だ。

午後二時すぎにモーテルにチェックインして、少し離れた場所にあるお店でリップや日焼止めなど、旅の前に揃えるべきだったものをようやく購入しました。もはや手遅れかもしれませんが、明日からはちゃんと肌のお手入れをしていきたいと思います。

どうにも日記の更新が遅くて申し訳ありません。今後とも、よろしくおねがいします。


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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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