
03年11月30日(日)
昨日から歯が痛んでいたので嫌な予感はしていたのですが、発熱してしまいました。月に一度は病に臥しております、やはり日頃の不摂生。
思えば本日は鉄割の本番の日、ああやつらは今ごろ舞台で意気軒昂としていることでしょう、今回の公演に参加しなかったことは正しかったと思いながらも、天井を見つめているとなぜか寂しく。
夜に冷たい蒲団に身を包み、漫然とテレビを眺めていたら、壇一男の最後の数ヶ月のドキュメンタリーが放送していて、体が弱ると精神も弱るのでしょうか、なぜか涙がとまりません。
そうだ、今からこのホテルを折り畳んで、パリマで直行すれば、今年の暮から正月の「ポナネ」の熱狂と寂寞に紛れこめるではないか、そのままそのパリの雑踏の中から、素早くインスブルックあたりまで、逃げ出して行ってしまいたいものだ。
私は、ゴキブリの
這い廻る部屋の中で
もう一息ウイスキーを乾して
酔い痴れて、酔い痴れの妄想を広げている「火宅の人」
病気の時だけ人が恋しいというのは、都合が良過ぎます。いずれ人知れぬ山奥に隠居する身であれば、こういうときこそ孤独に慣れるに絶好の機会、兼好法師曰く、まぎるる方なく、ただひとりあるのみこそよけれ。