
あまりの暑さと日差しで起床。朝食に、今年になって初めての白桃。ふとんを干して、部屋のお掃除。
午後、本屋さんを徘徊。京極夏彦の『陰摩羅鬼の瑕』を購入。こりゃまた分厚いなあ。今月号のスタジオボイスも一緒に購入。お茶を飲めるところへ行って、読書。『陰摩羅鬼の瑕』は読み始めたら止まらなくなりそうなので、最初のほうだけ読んでやめる。高橋源一郎が京極堂の小説をドラクエに喩えていたけれど、言い得て妙。
今月号のスタジオボイスの特集は「アジアの現在 - 『サイアム的』パワーの時代へ」。サイアムとは、バンコクにある歓楽街の名前。東南アジアを中心に、現代のアジアのカルチャーを紹介している。映画はともかく、文学にしても音楽にしても芸術にしても、アジアの作品に関する知識は皆無に等しかったので、とても面白くて勉強になった。バンコクに行っても、いつもカオサンあたりをぶらぶらしているだけなので、このような新しい文化に接することはほとんどなかった。次に行くときはタイのサブカルチャーにふれることが出来るような場所にも行ってみよう。
夜、『アート・オブ・エロス監督たちの晩餐』を観る。世界の巨匠たちが、えろをテーマに撮った短編映画集。今回観たのは『カーシュ夫人の欲望』『悪魔のレッスン』『ウェット』の三本。『カーシュ夫人の欲望』の監督は、ケン・ラッセル。ホテルに宿泊中の小説家が、えろっぽい女性を見かけ付いて行ったところ、彼女の部屋の中からバイブレーターの音がする。わお、おなってんじゃん!と勘違いした小説家は、さらに彼女のストーキングを続け、最後には・・・みたいなお話。感動的に面白かった。各シーンの色使いや配置などもとても好み。女性がミステリーサークルの上で踊るシーンとか、まじで最高。『悪魔のレッスン』の監督はヤヌス・マジョウスキー。まるでフェルメールの絵画のように美しい光の中で、牛のようなおっぱいの女の子が牛のおっぱいを絞るシーンから始まる。この作品は普通にえろくて、純朴な田舎の女の子が謎めいた男性に性を喜びを教わるという話。全体を通して幻想的で、ポーランドの美しい風景が印象的。とにかくえろい。『ウェット』の監督はボブ・ラフェルソン。これがまた最高に面白くて、営業終了まぎわのバスタブ屋さんに黒人の女性がやってきて、至急バスタブが必要だから、展示品にお湯をはって入り心地をためしたい、と言い出す。店長と女性の会話がとても面白い。なんとなく小説で読んでみたいような話だった。
この『アート・オブ・エロス』というシリーズは、他にも何作かあるらしい。八月下旬にすべてを収録した『アート・オブ・エロス 監督たちの晩餐 DVD-BOX 』が発売されるらしいので、買っちゃおうかしら。
夜中に眠れず、少し走る。久しぶりに走る。静寂がとても気持ち良い。