
03年08月12日(火)
引きこもり継続中。夏休みに入ってからのほぼ毎日、十二時間以上眠っている。良くないなあ。
映画『クラム』を観る。もう、びっくりするぐらい面白かった。めちゃ感動。すばらしいドキュメンタリーだった。監督は、『ゴースト・ワールド』のテリー・ツワイゴフ。アンダーグラウンド・コミックの巨匠、ロバート・クラムとその家族と友人へのインタビューを中心としたドキュメンタリー。出てくる人のほとんどがどこか病的で、とくにクラムの家族はすさまじい。詳しい映画評はこちらで読むことができる。印象的だったのは、クラムがストリートを歩く人々をスケッチするシーン。雑誌や映画には普通の町並みは登場しない、とクラムは言う。彼は自分(あるいは友人)で撮った写真を元に、町並みをデッサンする。画面を通してぼくの目に映る通行人や町並みは、概して普通ではない。監督のツワイゴフは、カフェでクラムにインタビューをしながら、その後ろの席でネズミにエサを上げている若い男を映す。最初から最後まで、まったく目を離すことができない素晴らしい映画だった。
なんだか興奮したので、続けて『ケミカル51』を観る。「コカインの51倍強力・LSDの51倍の幻覚作用・エクスタシーの51倍の絶頂感」を持つという究極のドラッグを調合した男のお話。人の感覚作用に対して、51という具体的な数字をどのような根拠からはじき出しのかが気にはなるものの、結構好きです、こういう映画。でも『クラム』の余韻で未だ幸せなぼく。