
03年08月14日(木)
祖母の初盆なので、お線香をあげに帰省。
実家から本家へ向う道中、母方のふたりの叔母と母は姉妹談義に華を咲かせている。ほとんどが彼女たちの知人のうわさ話なのだけれど、そのひとつひとつが新鮮に面白くて、かつての村の語り部はかたちを変えて郊外に存在することを知る。すべてのお話を記憶しておいて、遠野物語ならぬ宇都宮物語を書きたいぐらいに、彼女たちのストーリーテリングは面白い。
本家では、のら猫がまるで我が家であるかのように泰然と佇んでいる。軒先で雨の音を聞きながら、静かに彼は何を想う。
祖母にお線香をあげて、本日は慌ただしいことに日帰り。帰りの電車では、姉とぼくより年下の姉の恋人と一緒に。
駅から自宅への帰り道、雨に気をとられて寂しいことさえ忘れて歩く。ゴウーンと雨に籠って、修禪寺の暮六つの鐘が、かしらを打つと、それ、ふツと皆消えた。ような気がした。今日は久しぶりに銭湯に行こう。たまには一人でお酒でも飲もうかしら、などと思ったり。