
03年10月28日(火)

さて、今月も月末となりまして、例のごとく金欠です。お給料日まで少し節約の生活を心がけましょうと思いながらも、古本屋さんで高坂正顕著『西田幾多郎と和辻哲郎(絶版)』を購入しました。西田幾多郎、明治3(1870)年生まれ。和辻哲郎、明治22(1889)年生まれ。明治を代表する哲学者(『善の研究』明治44年)と、大正を代表する思想家(『古寺巡礼
』大正8年)の関係を、明治33年(1900)年生まれの高坂正顕が明治と大正という時代を比較しつつ描きます。
高坂氏は和辻氏の個人主義を象徴するものとして、以下の言葉を挙げています(この言葉が自己の信念を持っていないことを意味するのではない、と断ってもいます)。
私は私の信条を持っていない。信仰個条の意味でも、また政治的立場の意味でも、総じて信条なるものを奉じていない。たといそれが絶大な権威によってであるにしても、他から信条を課せられるということは、私は欲しない。
京都学派に対する興味は増すばかり。一緒に、西田幾多郎に関する論文が収録されている同氏の著作集第八巻と、雑誌「太陽」の特集「禅のかたち」も購入。買いに読みが追いつかず。