
03年05月22日(木)
電車に乗っていたら、奇妙な人がいたので眺めていた。ふと気付くと、奇妙な人を眺めているぼくのことを眺めている人がいる。バーバラ・クルーガーの言葉を思い出す。今の状況を彼女風に言えば、「観察しているあなたのことを、観察している人がいる」ということになるだろうか。肝に銘じておこう。
この間発売されたばかりの『たかがバロウズ本』の全文がPDFで公開されている。素晴らしい。
実はまだ読んでいなかったJ.D. Salinger著『The Catcher in the rye』を購入。なぜ今更読む気になったのかといえば、村上版の新訳が出たからなのだけど、あえてペーパーバックを購入。ついでに、いつまで経っても翻訳が出ないGerald Vizenorの『Bearheart: The Heirship Chronicles
』も購入。
帰り道、いつもなら通り過ぎてしまう廃れた神社に、妙に気を引かれる。境内に座り、しばし黙想。西田幾多郎曰く、真に絶対無の意識に透徹した時、そこに我もなければ神もない。而もそれは絶対無なるが故に、山は是山、水は是水、有るものが有るが儘に有るのである。昔、写真家であり映画監督でもあるリチャード・カーンの「この存在以上はなにもない」という言葉を、わざと曲解してぼくが考えたことは、そのようなことだった。

それで、数年ぶりにリチャード・カーンのことを思い出して調べてみた。Webサイトが良い感じ。ちょっとえろいので、仕事中とかは見ないほうが良いと思います。