
桜庭の勉から手紙が届き、中には一通の手紙とテープが。手紙には「天上天下眼鏡独尊」という一文。一体全体なにごとかとテープを聞いてみると、おもむろに勉蔵のベースが始まり、そのフレーズがやたらとかっこよく、続いてぼくのドラム、これまたとてもかっこよい。さらに戌井さんのギターが神経質そうに入り、シンプルだけでめちゃくちゃかっこいい音楽が始まりました。そのまま聞いていると、なんとも言えぬ素敵なボーカル、なんだこりゃ、かっこよすぎるぞと思い、っていうかこのボーカル誰?こんなかっこよい曲を録音した記憶はないぞ、とテープのインデックスをみると、そこには味のない汚い字で「Public Image Ltd. Albatross」と書かれてあります。なるほど、どうやらこの曲は、勉蔵のベースでもぼくのドラムでも戌井さんのギターでもなく、ジョン・ライドンのP.I.LのAlbatrossという曲のようです。それにしても、なんだこれかっこよすぎますよ。
そういうわけで、現在このAlbatrosstという曲などを練習しておりまして、五月の五日に新宿のfreakという場所でライブをします。今回はおんぴーちゃんではなくて、ズンギバーグという完全に桜庭プロデュースのバンドです。普段から偉そうにCDレビューなんかしている彼の手腕で、ぼくたちがどのように化けるのか、非常に楽しみです。お時間のあるようでしたら、是非ともお待ちしております。
鉄割アルバトロスケットの公演に観客として観にいきました。ごっつうひさしぶりです。思ったよりもお客さまが入っていてびっくり。客席で彼らの演技を観ていると、ああやっぱり出たいなーという気持ちと、ああやっぱり出られないなーという相反するふたつの気持ちがぶつかり合い、最終的には、ああやっぱり海外旅行に行きたいなーという気持ちが勝ってしまい、今年の夏こそはどこかへ旅行へ行きたいと思っています。カンボジアあたりが良いのではないかと。
先日購入した『American Book Jam』の最新号で紹介されていた、Henry Hillの『The Wiseguy Cookbook』がとても面白そう。著者であるヘンリー・ヒルは、映画『グッドフェローズ』の主人公のモデルであり、映画で描かれてたとおり、マフィアから身を守るために証人保護プログラムで保護されて生活をしているわけですが、そんな彼が逃亡生活の制限された環境の中で限られた食材を使っていかにうまいものを作ってきたか、そのレシピが紹介されているそうです。『グッドフェローズ』の中でも、刑務所で肉を焼くシーンとか、めちゃくちゃうまそうでしたよね。うー、買っちゃおう。
それから、ポール・オースターのインタビュー記事も面白かった。
ウッド(インタビュアー):ノートブックのことについて話していただけますか。『City of Glass』では主人公のクィンは観察記録をノートブックに書き込みます。『In the Country of Last Things』ではナレーターのアンナ・ブルームが青いノートブックに手紙を書きます。『Mr.Vertigo』のウォルトは学生用のノートブック十三冊に自伝を記し、『Timbuktu』のウィリー・G・クリスマスは死ぬ前に自分のすべての作品が詰まった七四冊のノートブックを高校の英語の先生に渡します。『The Book of Illusions』それに『Oracle Night』にもノートブックが出てきます。そして、本当にあった話を集めたあなたの本のタイトルが『The Red Notebook』。ノートブックになにかひっかかりがあるのでしょうか。