
ごろごろとしているうちに、ようやく立てるようになる。が、一歩進むだけで足が震える。いってーよ、まじでえ。両肩も筋肉痛になっている。手を握ろうとしても力が入らない。やはり日頃からの鍛練が重要だ。
昼過ぎ、ロボット歩きで本屋さんへ。今月号の「群像」を立ち読みすると、舞上王太郎氏の新作が掲載されている。うわー読みてー!あとで図書館でゆっくりと読もう。「新潮」を立ち読み。三島由紀夫賞を受賞した『阿修羅ガール
カフェへ。猿谷要著『歴史物語 アフリカ系アメリカ人
夜、『ディナー・ラッシュ』を観る。NYのあるレストランの一夜を描いた映画。実際に身近にいたらうぜーっと思うような人物が次々と登場して、面白かった。監督が実際にレストランのオーナーだけあって、レストランや食べ物の描き方がとても上手で、味終えたあとめちゃ腹減った。フードライターのジェニファーが妖怪だった。
イザナギ・イザナミの二神を祀っているところからその名が付いたと言われる両神山は、深田久弥氏の『日本百名山』によれば、元はヤオガミと呼ばれており、それが八日見(ヨウカミ)と宛字され、さらに竜神山(リュウガミ)に、最後に両神(リョウガミ)山へと変遷していったという。つまり、先に両神山という名が誕生し、後に名に合わせて二神を祀るようになったのだ。初めに名ありき。名に実が伴う。その山に今日、登る。
六時起床。六時四十五分の電車で所沢へ。所沢で特急に乗り換え、約一時間で西武秩父駅に到着。乗客がぼくひとりのバスに乗り、インディアンのリザベーション然とした秩父の村を過ぎて、日向大谷へ。あまりにも天気が良すぎるのでSoak up the sunなんかを口ずさみながら。
両神山の山頂に行くには、いくつかのコースがある。今回ぼくが選んだのは、日向大谷から入って、坂本に出るという少しハードなコース。出発に日向大谷を選んだのは、途中の石仏を拝したかったから。出口に坂本を選んだのは、上級コースを経験しておきたかったから。
コースタイムは以下の通り。
日向大谷(9:40) - 会所(10:10)- 清滝小屋(11:08)- 十分休憩 - 山頂(12:20) - 十分休憩 - 東岳(13:00)- 八丁峠(14:10) - 坂本(16:30)
坂本の終バスが16:39分だったが、ぎりぎりで間に合った。どうして八丁峠から坂本まで二時間以上かかったのかといえば、途中で道を間違えてえらく遠回りしてしまったからで、それさえなければ初心者としてはまあまあのタイムだと思う。
岩場とか鎖場とかを初めて経験したけれども、めちゃくちゃ楽しかった。落ちたらケガするだろうし、下手すりゃ死ぬわけだから怖かったけれども、アスレチックをしているような気分。そのうち痛い目を見そう。
BGMとして、いつものBTBとかColdCutとか、藤井君にかりたPWEIとか、ムラジとかいろいろ持っていったけれども、意外に良かったのがAOAの「SURFIN’ ALRIGHT」だった。曲の隙間から時折聞こえる両神山の音とAOAの音楽がかなり良い感じにマッチしていて、とても気持ち良かった。AOAを聴きながら岩場なんかを下っていると、どこか遠くの方へ飛んでいけそうな気がして。
帰り道、二子山が常に視界に入る。目をそらしても視界に入る。ぼくを挑発しているのか。よし、近いうちに登ってやるぞう。
そんで今回の山の写真です。面白味のない写真で恐縮です。
夜、三軒茶屋へ。初めての方々と飲む。山の興奮さめやらぬまま、うんことかセックスとかのお話を。いつもとは違う面子で、とても楽しかった。飲んでいる最中に、筋肉痛でお尻が痛くなり始める。
古い男友達から、久しぶりにメールが来た。「休日なのにひとりです。やることないから今からオナニーします」という内容。「がんばってください」と返事をした後に考える。世に、友人からオナニーをするという報告を受ける人間がどれだけいるものか。だからいつまでもモラトリアーン。
梅雨に入る前に一度山を登ってみよう。近場で、それなりに登り甲斐のあるの山、奥秩父の二子山か両神山にしよう。と思っていたら、ちょうど今、テレビでタレントが両神山を登っている。自然の美しい良さそうな山だ。これもきっかけでしょう、明日、晴れていたら両神山に登ろう。
そんなわけで早く寝る。