03年05月06日(火)
 夜、録音しておいたNHKラジオ『武士(もののふ)たちの死生観』を聞きながらマラソンする。宮本武蔵は十七歳の時、初いくさである関ヶ原の合戦で破れて敗残の身となったという。講師である童門冬二氏は十七歳の時、日本が戦争に敗れて敗残の身で帰国したという。ぼくは十七歳の時、エロいことばかり考えていた。それから現在に至るまで、常にエロいことばかり考えている。暖かくなってきたせいか、夜遅くなっても石神井公園にたくさん人がいる。
03年05月05日(月)
 八時起床。荒川の方までバイクで走る。午後、池袋のリブロへ。現代英語作家ガイド『サロン・ドット・コム』の翻訳を発見。お気に入りのサイトであるSalon.comから出版されている作家の紹介本。原書では225人の作家が紹介されているが、翻訳では148人に削られていて、代わりに日本版のみの記事が追加されているらしい。少し迷ったが、値段が3800円と高いし、原書である『Reader's Guide to Contemporary Authors』も持っているので、購入するのはとりあえず見送る。

 かわりに、以前から気になっていた『新ネットワーク思考』を購入。タイトルからすると、くそつまらないインターネット社会学を想像してしまうが、実は複雑系の書、らしい。まだ読んでいないのでなんともいえない。それから、坪内祐三氏の『新書百冊』も購入。新潮社が新書の出版を始めた、最初の十冊のうちの一冊。そこで新書の紹介本を書くのだからおもしろい。

 そのままカフェに寄り、読書。隣に座っている円形脱毛症の男性が、とても良い顔をしているおでぶさんに空手の話をしていて、それが気になって読書に集中できない。
03年05月04日(日)
 八時起床。天気が良いので、バイクで所沢の方まで走る。午後は千歳烏山へ。書店で『二十世紀のアメリカ<上>』を購入。その後、Cafe Easeへ。パスタジェノベーゼとオレンジーナを注文。食後、カフェモカを注文し、さっき買った本と、持ってきた『アメリカン・カルチュラル・スタディーズ』などを読む。

アメリカの20世紀<上>』は1890年から1945年のアメリカの歴史的な軌跡を概観する。読んでいて感じるのは、アメリカという国の政策が、百年前、下手すれば二百年前とほとんど変わっていないということで、例えば1898年の米西戦争で、大統領は「人類の名において、文明の名において、危険にさらされたアメリカの利益のために」スペインに宣戦を布告する。当時、スペインがキューバを非人道的に占領していたことを考えれば、アメリカの宣戦布告はある意味で正しい行為に思えるかもしれないが、戦争に勝利した後、アメリカはスペインの植民地をそのまま領有している。キューバを救うために「人類の名において」行った宣戦布告は、結局のところ帝国主義への方便に過ぎないといわれても仕方がない。

アメリカン・カルチュラル・スタディーズ』は、Neil Campbellによる『American Cultural Studies: An Introduction to American Culture』の全体の六割程度の翻訳。アメリカという国を、カルチュラル・スタディーズ的に分析する。大抵のアメリカ論が歴史的な事件をもとに書かれているのに対して、この本は映画、文学、音楽、宗教、場所、大衆文化などをもとにアメリカを論じていて、かなり面白い。残念なのは原書のすべてを収録していないということで、原書を購入すべきかどうか迷う。

 夜、稽古。その後、みんなと飲みに行く。鉄割の人と話すと、脳みそがとろけて気持ち良い。

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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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