03年05月04日(日)
 八時起床。天気が良いので、バイクで所沢の方まで走る。午後は千歳烏山へ。書店で『二十世紀のアメリカ<上>』を購入。その後、Cafe Easeへ。パスタジェノベーゼとオレンジーナを注文。食後、カフェモカを注文し、さっき買った本と、持ってきた『アメリカン・カルチュラル・スタディーズ』などを読む。

アメリカの20世紀<上>』は1890年から1945年のアメリカの歴史的な軌跡を概観する。読んでいて感じるのは、アメリカという国の政策が、百年前、下手すれば二百年前とほとんど変わっていないということで、例えば1898年の米西戦争で、大統領は「人類の名において、文明の名において、危険にさらされたアメリカの利益のために」スペインに宣戦を布告する。当時、スペインがキューバを非人道的に占領していたことを考えれば、アメリカの宣戦布告はある意味で正しい行為に思えるかもしれないが、戦争に勝利した後、アメリカはスペインの植民地をそのまま領有している。キューバを救うために「人類の名において」行った宣戦布告は、結局のところ帝国主義への方便に過ぎないといわれても仕方がない。

アメリカン・カルチュラル・スタディーズ』は、Neil Campbellによる『American Cultural Studies: An Introduction to American Culture』の全体の六割程度の翻訳。アメリカという国を、カルチュラル・スタディーズ的に分析する。大抵のアメリカ論が歴史的な事件をもとに書かれているのに対して、この本は映画、文学、音楽、宗教、場所、大衆文化などをもとにアメリカを論じていて、かなり面白い。残念なのは原書のすべてを収録していないということで、原書を購入すべきかどうか迷う。

 夜、稽古。その後、みんなと飲みに行く。鉄割の人と話すと、脳みそがとろけて気持ち良い。
03年05月03日(土)
 友人のYさんを誘って『ボイス』を観に行く。待ち合わせは十八時だったが、十六時ぐらいに銀座に向かい、どうしても覚えられない銀座の地理を少しでも覚えようと、あちらこちら歩き回る。が、歩けば歩くほど方向感覚がおかしくなる。その感覚が楽しくて、さらに歩く。途中、有楽町の駅前に出来た三省堂に寄り、『廃墟大全』の編者である谷川渥氏の別著『廃墟の美学』を購入。論としての廃墟に、魅力を感じ始めている。

 『ボイス』は思ったほど怖くなかったが、音やフェイントで強引に驚かされた感じ。つっこみどころ満載の映画だった。CMで話題となったウン・ソウという少女の演技はかなり笑えた。

 その後、中華料理を求めて銀座を逍遥、結局アジア料理屋で食事をする。最近、話を聞くのが楽しくてしかたがない。っていうか聞き役が楽しい。そんなわけでYさんをやたらと質問攻めにしてしまい、少し反省。

 帰りに、恐怖を満喫出来なかった不満から、『アナトミー』を借りてきて観る。ドイツ(オーストリア?)映画。『ラン・ローラ・ラン』で主役を演じていたフランカ・ポテンテが主役。全然期待していなかったけど、普通に面白かった。映画の重要な鍵である「アンチ・ヒポクラテス連盟」に興味が湧く。後で調べよう。
03年05月02日(金)
 仕事終了後、十八日の稽古。稽古終了後、Iの家で少しだけゲームをする。忘れていたはずのゲームの感覚が蘇り、危険を感じる。

 帰宅後、一時間ほど走る。走っても走っても全然痩せないのは、直後にジンジャーエールを飲んでしまうからだと思う。せめて、炭酸水(ペリエとか)にしよう。

 夜、急に読みたくなってドン・デリーロの『ボディ・アーティスト』を読む。この作品を読むのはこれで三度目だが、読むたびに素晴らしさが増す。『ドン・デリーロ『ボディ・アーティスト』進行形読書ノート 』も素晴らしい。好きな作品について、こんなふうに書くことができたら楽しいだろうな。

 良い作品を読んだ後は、心地よい眠り。明日から三連休。

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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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