03年06月17日(火)

 起床。家を出て電車に乗ろうとして初めて、家を出るのがいつもよりも一時間遅かったことに気付く。もちろん遅刻。

 以前の雑記で少しだけ触れた「日本人女性、映画「ファーゴ」の登場人物が埋めた身代金を探索中にミネソタで死亡」という事件について。この事件に関心を持ったあるドキュメンタリーフィルムの監督が、ノースダコタと日本を行き来してKonishi Takakoさんについて調査し、都市伝説化したこの事件の真相を「Death in the snow」という記事でレポートしている。いろいろと思うところあり、可能であれば全文を拙訳してアップしたい。

 まんが喫茶で『神々の山巓』を読む。めちゃ面白い。この種の漫画や小説をもっと読みたいと思って調べてみたら、山岳漫画・小説を紹介している「ヴァーチャルクライマー」というサイトを発見。すごい。これで山岳映画も扱っていれば最高なのに、と思って検索をかけたら、山岳映画を紹介している「Mountain Movie Mania」というサイトがあった。探せば何でもあるものだ。

 登山に向けて運動。体力はそこそこ自信あるが、足腰の筋力が心もとない。というわけで、登山初心者に優しい雑誌『ヤマケイJOY』を参考に、スクワットレッグランジを一日三十回から六十回をノルマとする。

03年06月16日(月)
 起床。寝惚け眼のまま『映像の世紀 - ベトナムの衝撃』を観る。何度観ても面白い。戦争、暴動、暗殺、スキャンダル、差別、学生運動、まさしく怒濤の六十年代アメリカの映像が次々と映し出される。演説上手のカリスマ大統領と言われたケネディには、何の魅力も感じないけれど、キング牧師の最後の演説は鳥肌が立つし、マルコムXの怒りはブラウン管を通してもビシビシと伝わってくる。この『映像の世紀』という番組、DVDで揃えたい。

 昼、お仕事をもらえるというので千歳烏山へ。焼き肉をご馳走になりながら打ち合わせ。こういうのをパワーランチっていうんだっけ?

 その後、雨に打たれて吉祥寺へ。古本屋さんを巡る。アメリカの女流作家の短編アンソロジー「American Wives - 描かれた女性たち」、新田次郎『槍ケ岳開山』、ユリイカのバックナンバー『クィア・リーディング』、他数冊を購入。『槍ケ岳開山』は、1828年に初めて槍ケ岳の登頂に成功した播隆上人の生涯を描いた小説。どんな山であれ、初めてその山に登った人間というのは、どのような状態におかれるものなのか。その「状態」に興味がある。ユリイカ『クィア・リーディング』。興味のあるジャンルのひとつであるクィア・カルチャーの専門書を探していたところなので、入門書的な意味で購入。

 そのままFloorへ。平日のこの時間は、人が少ないので落ち着いて読書ができる。岩茶を注文。幸せ。

 エキサイトの「ニュースな本だな」、今週の特集は「文学賞メッタ斬り!」。「とにかくこの賞(芥川賞)は選考委員がさあ……。シンちゃん(石原慎太郎)とテルちゃん(宮本輝)! テルちゃんさあ、多分世界文学とか読んでないもん。このひと、いわゆる新しい小説なんてものを絶対読まないひとだからさあ、なんで芥川賞の選考委員をやってるのかわからない」「直木賞選考委員の渡辺淳一先生なんて『永遠の仔』(天童荒太 121回候補作*1999)とか、編集者から口立てでストーリーを教えてもらった噂もあります」などなど。おもろい。

 夜、走ろうかと思ったが、雨が降っているのでやめる。ストレッチをしていたら(ぼくの身体は七十歳の老人よりも硬い)、友人から幸せ報告の電話。二時間ほど話しておやすみなさい。
03年06月15日(日)
 起床。寝惚け眼のまま『戦国自衛隊』を観る。何度観てもおもしろい。現在のCG技術を駆使して、是非ともリメイクして欲しい。途中、ベトナム戦争映画を観ているような錯覚。それにしても、今改めて観るとすごい映画だな、これ。千葉真一と夏八木勲がフンドシ姿で語り合っているし。女性のセリフが一言もないし。

 午後、風呂場で髪の毛を切る。失敗。気を取り直してバイクで渋谷へ。本屋を巡る。渋谷古書センターで「STUDIO VOICE」のバックナンバー(『特集・RADICAL X』)を買う。今からちょうど十年前の号になるが、現在の「STUDIO VOICE」と基本的なデザインは変わっていないのがすごい。カフェで読書。マルコムX(「革命は、妥協を知らず、敵対するもの全てを転倒させ破壊するものです」)とキング牧師(「白人の兄弟たちが何をしようと、私たちは彼らを愛さなければいけない」)が握手をしている写真を観ていたら、急におしっこがしたくなり、トイレに行って用を足して鏡を見ると、切ったばかりの髪の毛が猫の皮膚病みたいになっている。急いで帽子を購入。

 夕方に映画『D.I.』を観る。最高に面白かった。テーマは「中東紛争」。全体は大きく三部に分かれていて、第一部がナザレの人々の日常、第二部が国境での恋愛劇、第三部はよく分からない。ナザレの人々の日常を描いた前半部が特に素晴らしくて、音楽もセリフもほとんど入らず(たまに入るセリフがまた良い)に、静かなユーモアが次々と展開する。正直言って、観終えた後にパンフレットを読むまで理解できなかった部分も多かったけれども、それを差し引いても面白い映画だと思う。もう一度観たい。

 夜、Kさんと飲む。一昨日ぐらいに会ったばかりの方々と一緒に、鉄割本の打ち合わせ。なんとなく良い感じに進んでいるように思うが、完成するまで安心はできない。しかし、どんな話をしていても、山の話をしたくてうずうずして困る。

 二十三時ぐらいで皆と別れるという異常事態に戸惑いながら、持て余した夜の時間を潰すためにまんが喫茶へ。三時間ほどまんがを読む。こばやしてつやの『ラブ・ゴッド』が面白かった。

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大根雄
栃木生まれ。
鉄割パソコン担当。
いたりいなかったりする。

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